1. ホーム
  2. インフォメーション

インフォメーション

2013.07.11 関連図書
《FLC21子育てナビ12》ママ・パパ・ばぁば・じいじ 上手につきあい、いきいき子育て

child12.jpg【窪田容子・津村薫 著】
赤ちゃんの誕生は、親と祖父母との距離を近づけます。それは、関係が悪化するリスクにも、関係が良好になるチャンスにもなります。この時期の良いコミュニケーションが、その後の良い関係にもつながっていくでしょう。
本書は、祖父母と親が上手につきあうことを通して、心豊かな子育てができることを目指して、今の子育ての考え方や、お互いの気配り、コミュニケーションのコツ、子育てのポイントについて書きました。祖父母の立場の方、そして親の立場の方にも一緒に読んでもらえたらと思っています。今はまだ、母親が子育てを主に担っていることが多いために、母親を中心として書いた部分がありますが、父親がもっと子育てに参加するようになっていくと素敵だなと思います。
祖父母、親、子どもと、世代をつむいだ良いつながりは、どの立場の人にとっても、宝物となるでしょう。本書がそのヒントになることを願っています。(本書「はじめに」より)


〈目次〉

1 ばぁば、じいじが関わる子育ての良さ
2 今の子育てを知ろう
3 こんな時期の気配り
4 ばぁば、じいじのための、より良いコミュニケーションのコツ
5 ママ、パパのための、より良いコミュニケーションのコツ
6 いきいき子育てのポイント


三学出版 四六版 83頁 1,000円+税

■アマゾンから購入する
b_amazon.jpg

2012.11.23 年報『女性ライフサイクル研究』
『女性ライフサイクル研究』第22号(2012年11月発行)

report22.jpg22号は『いま、家族を問う』をテーマに特集を組み、結婚、親子、性的虐待、非血縁家族、子連れ再婚、ひきこもり、戦争トラウマ、お墓など、家族に関わる様々な側面に焦点を当て、家族の変化や課題について考察しました。家族について、問い直す論文集になっています。


〈目次〉

●序/(女性ライフサイクル研究所)村本邦子
    いま、家族を問う
    家族は変わったか?

●結婚/(女性ライフサイクル研究所)窪田容子
    結婚と夫婦の関係
    過去から現在へと続く、社会からの影響の中で

●国際結婚/(女性ライフサイクル研究所)小田裕子
    国際結婚
    共生への道

●親子密着/(女性ライフサイクル研究所)津村 薫
    「親子密着」を考える
    援助の視点から

●性的虐待/(女性ライフサイクル研究所)西 順子
    家族のなかで性的虐待の被害と加害が起こるとき
    家族の再統合をめぐって

●非血縁家族/(女性ライフサイクル研究所)安田裕子
    血のつながりに依らない家族
    社会的養護と生殖補助医療の中で

●子連れ再婚/(女性ライフサイクル研究所)桑田道子
    家族の再構築
    子連れ再婚とその支援から見えてくるもの

●ひきこもり/(女性ライフサイクル研究所)前村よう子
    中年期を迎えたひきこもり
    支え亡き後の生活を考える

●戦争トラウマ/(女性ライフサイクル研究所)渡邉佳代
    家族の記憶を受け継ぐ第三世代の試み
    戦争トラウマの世代間伝達を超えて

●墓/(女性ライフサイクル研究所)下地久美子
    家族と墓
    これからの葬送のゆくえ


96頁 1,050円

■お問い合わせフォームから購入する
>>お問い合わせフォームはこちら

■アマゾンから購入する
b_amazon.jpg

■ジュンク堂から購入する
b_junkudo.jpg

2012.04.28 メディア掲載
朝日新聞2012年4月28日・連載にコメントしました。

2012年4月28日朝日新聞「お母さんキライ・下~人生つづり心取り戻す」に、
西順子がコメントしました。


2012.4.28 朝日新聞 (640x384).jpg

2011.11.23 年報『女性ライフサイクル研究』
『女性ライフサイクル研究』第21号(2011年11月発行)

report21.gif年報21号は『コミュニティ・エンパワメント―安心とつながりをめざして』を特集しています。
女性ライフサイクル研究所は1990年の開設以来、コミュニティ支援についての実践と理論を積み重ね、その概念は徐々に洗練されてきたように思います。今 回はそれを共有しつつ、今後の活動のあり方を方向づけたいと思い、コミュニティ・エンパワメントをテーマにしました。コミュニティ・エンパワメントはコ ミュニティやシステムなど、「場」全体の力を引き出す、活性化すると意味されています。


〈目次〉

●序/(女性ライフサイクル研究所)村本邦子
    コミュニティ・エンパワメント
    安心とつながりのコミュニティをつくる

●個人臨床/(女性ライフサイクル研究所)西 順子
    女性や子どものトラウマとコミュニティ支援
    個人臨床を越えて

●子連れ離婚/(女性ライフサイクル研究所)桑田道子
    子連れ離婚家族へのコミュニティ支援

●コミュニティ感覚/(女性ライフサイクル研究所)渡邉佳代
    ボランティアの専門性とコミュニティ感覚の変容
    DV子どもプロジェクトの活動から

●派遣カウンセリング/(女性ライフサイクル研究所)下地久美子
    コミュニティにおける「女性の悩み相談」の役割
    派遣カウンセラーとしてできること

●子育て支援/(女性ライフサイクル研究所)津村 薫
    コミュニティ支援に繋がる子育て支援

●家庭教育支援/(女性ライフサイクル研究所)窪田容子
    家庭教育支援からコミュニティ支援を考える

●おはなし会/(女性ライフサイクル研究所)森﨑和代
    田原本おはなし会にみる子どもへのコミュニティ支援

●生殖/(女性ライフサイクル研究所)安田裕子
    女性の生殖へのアドボカシー

●独居高齢者/(女性ライフサイクル研究所)前村よう子
    要介護高齢者を抱える家族とコミュニティ


96頁 1,050円

■お問い合わせフォームから購入する
>>お問い合わせフォームはこちら

■ジュンク堂から購入する
b_junkudo.jpg

2011.04.01 FLCアーカイブ
トラウマとレジリエンスに関する研究へのご協力のお願い

受付終了しました。ご協力ありがとうございました

トラウマとレジリエンスに関する研究へのご協力のお願い

 女性ライフサイクル研究所では、1990年の開設以来、子どもや 女性のトラウマ・ケアに取り組んできました。トラウマからの回復を支援するためには、トラウマの影響と、レジリエンス(逆境を乗り越えていく力)を理解することが不可欠です。

 しかし、現在日本には、トラウマの影響の全体像や、レジリエンスを知る尺度はありません。私たちは、ここ数年、ジュディス・ハーマンの『心的外傷と回復』(みすず書房)で有名なボストンの被害者支援プログラムで開発された、MTRR尺度(トラウマの影響とレジリエンスをはかる尺度)の日本語版を作成するための研究を行っています。日本語版の尺度を作成し、トラウマ体験のある方の回復に役に立てていきたいと思っています。

この尺度を作成するための研究にご協力頂ける方を募集しています。

たとえば、
「身近な人の暴力に苦しんできた」
「親からの虐待を受けた」
「性的な被害を受けたことがある」
「犯罪に巻き込まれたことがある」
「トラウマとなるような喪失体験がある」
「自然災害にあった後、心身の不調が続いた」

などの、トラウマ体験がある方で、この研究に関心を持って頂ける方は、次をクリックして、詳しい説明をご覧ください。
 ⇒トラウマとレジリエンスに関わる研究へのご協力のお願い .pdf

日本における、トラウマ・ケアをさらにより良いものとしていくために、皆さまのお力をお借りすることができれば幸いです。

なお、ご希望の場合には、インタビュー結果をMTRR尺度に照らし合わせ、あなたの回復の状態とレジリエンスについて、後日、お伝えすることができます。

※トラウマとレジリエンスに関しては、こちらに詳しい説明があります。
  → 村本邦子「レジリエンス~苦境とサバイバル

2010.12.13 活動報告-講師派遣/講座等
女性ライフサイクル研究所20年の活動報告(1990年10月~2010年10月)

西 順子

 去る2010年10月31日(日)、「女性ライフサイクル研究所設立20周年イベント」を開催しました。その際に報告させて頂きました「20年の活動報告」を、このコーナーでも紹介させて頂きたいと思います。写真やビデオをご紹介できないのは残念ですが、私たちの「歩み」を知って頂ければ、嬉しいです。また併せて、年報20号もお読み頂ければ嬉しいです。 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

・ ・ ・ ・ ・

●1990年10月1日、大阪市北区にて、女性ライフサイクル研究所は産声をあげました。スローガンは、「女性の視点から女性のサポートを」です。

 女性ライフサイクル研究所開設の発想は、創設者村本邦子のお産の体験に遡ります。ひょんなことから第一子を自宅出産した村本は、母性という制度がどんなふうに母たちの自然な愛を歪めていったのかを認識しました。「個人のこころ」を規定する社会システムや歴史というものに視野が開けたのです。ここから、社会に開かれ、女性の視点に立った心理臨床という発想が生まれました。

 女性ライフサイクル研究所という名前は、「自分たち自身のライフサイクルに応じて、関心も変わっていくだろう」という視点から、名付けられました。英語では「Feminine Life Cycle」、これを略して、FLCと呼びます。FLCという名称は、今も愛称として親しまれています。

●1990年初期、真っ先に始めたのは、妊娠・出産・子育てのサポートでした。具体的には、カウンセリング、グループワークショップ、無料電話相談からスタートしました。そして、年報「女性ライフサイクル研究」を発行、FLCネットワークとして通信物の発行など、研究活動、ネットワークづくりにも着手しました。

 特にここでは、グループワークショップを紹介しましょう。当初開設されたグループは二種類ありました。子どもの発達心理を学ぶグループと、女性学を学ぶグループです。グループでは、発達心理学や女性学について学びながら、参加者たちが日頃の体験を語り合うという手法で行われました。孤独と不安のなかで子育てをしている母親たちに、「発達心理学」の専門知識をわかりやすく伝えたい、そして自分の頭で考える子育てができるように、そして、仲間たちとのつながりのなかで親子の成長を共有できるようにと考え、発達心理を学ぶグループがうまれました。

 女性学を学ぶグループでは、スタッフも参加者と一緒になって、生い立ち、性、妊娠・出産、子育ての体験まで、女としての体験を語り合いました。「自分だけではなかった」と女であることの普遍性を体験し、女性同士の友情(sisterhood)が生まれていきました。

 女性たちが自分らしく伸び伸びと生き、自己実現するためのグループとしても機能していました。そして、「個人的なことは政治的なこと」というグループ体験は、研究所の存在の基盤となりました。このグループワークショップは、現在「読書会」のグループとして引き継がれています。

●1990年前半、村本が開業ベースでカウンセリングをスタートさせて直面したのは、子ども時代の虐待や性暴力の問題でした。少なからぬ女性たちが成長過程においてどれほど深く傷ついてきたか、女性のメンタルヘルスにこれほど大きな影響を与えているはずのことを世間はおろか専門家たちも理解していない、ということに愕然としました。それで、虐待、とくに子ども時代の性虐待についての社会啓発をスタートさせました。

 まず、年報2号では『チャイルド・セクシャル・アビューズ』の特集を組みました。この2号は、マスコミに大きく取り上げられ、全国各地から電話相談や問い合わせが寄せられました。

 そして、性的虐待の講演会を主催したり、暴力防止プログラムを開発・実施しました。専門家の意識を喚起するために毎年日本心理臨床学会で自主シンポジウムを開催しました(1992-2000年まで)。

 この時期には、数々のサバイバーたちとの出会いがありました。「カウンセリングルームでカウンセリングをしていられる状況にない」サバイバーたちと、ともにできることを模索し続けました。この経験は、現在も、支援の原点であり骨格となっています。社会という次元が本人の回復に必要であること、心の問題だけではだめだと確信を強めていきました。

●そして、1990年後半。1995年、阪神淡路大震災が起こりました。震災をきっかけに、トラウマ概念が我が国でも広く知られるようになりました。1990年代も終わりになるにつれ、心のケア、子育て支援、被害者支援、虐待、DVなど、トラウマの影響と回復についても理解されるようになっていきました。時代が変わり、社会がようやく、社会の根っこにある暴力の問題に目を向けるようになってきたのです。

 1999年、研究所では当時島根大学社会学部教授だった石川義之先生とともに、大規模な性被害調査に乗り出しました。この研究はランダム・サンプリングによる質問紙調査とインタビュー調査からなります。女性のトラウマを考える会を組織し、スタッフが調査に協力しました。インタビュー調査を通して実感したことは、「人々は想像を絶する深刻なトラウマを抱えながらもサバイブしている現実がある。それを支えるのは、身近な人々の温かさだったり、ささやかな言葉であったりする」ことを実感していきました。

 一方、1999年に、村本は米国ユニオン・インスティテュート博士課程に入学しました。村本が博士課程時代に得たトラウマについての新しい情報や仕組みは、さっそく研究所にも取り入れられました。まず、日本でもいち早くインフォームド・コンセントをつくりました。そして、トラウマを査定するMTRR尺度を日本に紹介し、トラウマへの様々なグループ・アプローチを試みていきました。

●そして2002年。仕事も増え、スタッフたちが育ち社会的責任を背負って「やっていこう」という機運が生まれました。議論の末、スタッフの仕事の場としての有限会社と、非営利でボランティア活動を行うNPO法人とを分けて設立することになりました。

 2002年4月に研究所を有限会社として法人化、11月には、NPO法人「FLC安心とつながりのコミュニティづくりネットワーク」を設立しました。2003年から、新しくスタッフも迎えることとなりました。

□次世代による活動の展開へ

 法人化以降は、村本は次世代養成・援助者支援にエネルギーを注ぐポジションとなりました。それに続くようにして、研究所のスタッフそれぞれが自立的に活動を展開していくこととなりました。カウンセリングと講師派遣と二本柱の活動を中心に、それぞれに社会のニーズにこたえていきました。
カウンセリングでは、法人化以降、EAP(従業員支援プログラム)の分野にも職域を拡げました。行政での女性相談や子育て相談、共済組合でのメンタルヘルス相談に、カウンセラー派遣も行ってきました。

 講師派遣では、一般市民から援助職対象まで、講座や研修に講師派遣をし、より広いコミュニティへと展開していきました。講師派遣の地域は、大阪、京都はもとより、奈良、姫路、愛知など、関西周辺からの依頼も増えています。また、山陰、四国、九州・沖縄地方と主に西日本の各地域から援助者向け研修の依頼を頂いています。
 一方、企業向けセミナーにおいては、男性に向けての発信も行ってきています。

□次世代養成と援助者支援

 特に、次世代養成と援助者支援についてご紹介します。

 次世代養成としてまず研究所内で定期的に行っているのは、月1回年報会議、年2回ケース・カンファレンス、年2回内部研修、年6回家族造形法研修、年1回宿泊研修などです。 2003年からは、立命館大学大学院より臨床心理士養成コースの実習生を受け入れています。また、NPOでの活動の場も次世代養成の場となっています。DV子どもプロジェクト、Vi-Projectなど、NPO活動に取り組む若手スタッフらをバッアップしています。

 援助者支援では、DV被害者支援に携わる援助者対象に、DVスペシャリスト協会、内閣府「配偶者からの暴力被害者支援アドバイザー派遣事業」、各地域のDV・虐待支援者ネットワーク研修会等への講師派遣をしています。
子育て支援に携わる援助者支援としては、保育士・幼稚園教諭・子育て支援センター・ファミリーサポートセンターなどの職員、子育て支援者向け研修への講師派遣を行っています。特に2006年から毎年「キッズサポーター・スキルアップ講座」を開いていますが、保育所・幼稚園の研修の一環として、毎年参加下さっている園もあります。

 その他にも、福祉職、教師、看護師などの援助者向けの研修も行っています。

□戦争とトラウマのテーマに着手

 一方、新たなテーマにも着手しはじめました。2005年、開設一五周年記念シンポジウムでは「戦争・ジェンダー・トラウマ」を企画・開催しました。「戦争とトラウマ」のテーマは、トラウマの世代間伝達の問題として、アジアの人々との和解修復への試みにも取り組みつつあります。

●まとめ

 女性ライフサイクル研究所の事業の特徴は、臨床心理学的地域援助として、社会やコミュニティにひらかれた活動を行ってきたということです。開設以来、必要な人に必要な情報や支援を届けられるようにと、予防啓発活動から臨床的援助まで、「橋渡し」を行ってきました。具体的には、カウンセリング、グループ、講師派遣、講座企画、年報発行、執筆活動などです。そして、活動のテーマは、妊娠・出産・子育てのサポートから、虐待、DV、性暴力のトラウマへ、そして、戦争とトラウマの世代間伝達の問題へと拡がってきました。対象も、女性や子どもから、家族や男性まで、一般市民から、援助者、働く人々・・へと拡がってきています。

 これからも、権利擁護の立場にたち、人々とつながるなかで、コミュニティ支援に取り組んでいきたいと思います。

2010.11.23 年報『女性ライフサイクル研究』
『女性ライフサイクル研究』第20号(2010年11月発行)

report20.gif年報20号は『女たちの20年―女性を取り巻く社会は変わったか』を特集しています。
この20年、女性や子どもをめぐる状況は大きな変化を見ました。研究所で取り組んだ子育て支援、虐待、性暴力、DVが重要なトピックとなり、さまざまな法制化がなされ、人々の意識が変化したことは特筆すべきでしょう。
本号は、さまざまな「女たちの20年」を、結婚・離婚、専業主婦、社会活動、仕事と子育て等の現状、それらに向けての支援活動などについて論じています。


〈目次〉

●序/(女性ライフサイクル研究所)村本邦子
      女たちの20年

1 女たちの20年 女性を取り巻く社会は変わったか

●研究所の歩み/(女性ライフサイクル研究所)西 順子
    女性や子どものトラウマ予防・介入・回復支援
    研究所開設20年・コミュニティ支援の歩み
●結婚・離婚/(女性ライフサイクル研究所)桑田道子
    女たちの結婚・離婚
●専業主婦/(女性ライフサイクル研究所)下地久美子
    専業主婦という生き方をめぐる20年
●個人史/(女性ライフサイクル研究所)森﨑和代
    主婦と社会活動そして仕事
    20年間の個人史を振り返る中で
●仕事と子育ての両立/(女性ライフサイクル研究所)窪田容子
    女性の仕事と子育ての両立をめぐる20年
●子育て支援/(女性ライフサイクル研究所)津村 薫
    子育て支援の20年と今後に向けて
●DV・虐待・母子支援/(女性ライフサイクル研究所)渡邉佳代
    DV・虐待被害にあった母子への支援をめぐる20年
●性暴力/(女性ライフサイクル研究所)前村よう子
    性暴力への取り組み
    この20年を概観する
●生殖医療/(女性ライフサイクル研究所)安田裕子
    生殖補助医療をめぐる20年と女性の選択

2 私たちのシスターフッド 研究所スタッフたちの声

3 20周年によせて 関係者からのメッセージ


135頁 1,050円

■お問い合わせフォームから購入する
>>お問い合わせフォームはこちら

■アマゾンから購入する
b_amazon.jpg

■ジュンク堂から購入する
b_junkudo.jpg

2010.11.01 FLCアーカイブ
女性ライフサイクル研究所20年の活動報告 (1990年10月~2010年10月)

                                                                                                             西 順子

去る2010年10月31日(日)、「女性ライフサイクル研究所設立20周年イベント」を開催しました。その際に報告させて頂きました「20年の活動報告」を、このコーナーでも紹介させて頂きたいと思います。写真やビデオをご紹介できないのは残念ですが、私たちの「歩み」を知って頂ければ、嬉しいです。また併せて、年報20号もお読み頂ければ嬉しいです。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

******************************************************************************************

●1990年10月1日、大阪市北区にて、女性ライフサイクル研究所は産声をあげました。スローガンは、「女性の視点から女性のサポートを」です。

女性ライフサイクル研究所開設の発想は、創設者村本邦子のお産の体験に遡ります。ひょんなことから第一子を自宅出産した村本は、母性という制度がどんなふうに母たちの自然な愛を歪めていったのかを認識しました。「個人のこころ」を規定する社会システムや歴史というものに視野が開けたのです。ここから、社会に開かれ、女性の視点に立った心理臨床という発想が生まれました。

女性ライフサイクル研究所という名前は、「自分たち自身のライフサイクルに応じて、関心も変わっていくだろう」という視点から、名付けられました。英語では「Feminine Life Cycle」、これを略して、FLCと呼びます。FLCという名称は、今も愛称として親しまれています。

●1990年初期、真っ先に始めたのは、妊娠・出産・子育てのサポートでした。具体的には、カウンセリング、グループワークショップ、無料電話相談からスタートしました。そして、年報「女性ライフサイクル研究」を発行、FLCネットワークとして通信物の発行など、研究活動、ネットワークづくりにも着手しました。

特にここでは、グループワークショップを紹介しましょう。
当初開設されたグループは二種類ありました。子どもの発達心理を学ぶグループと、女性学を学ぶグループです。グループでは、発達心理学や女性学について学びながら、参加者たちが日頃の体験を語り合うという手法で行われました。孤独と不安のなかで子育てをしている母親たちに、「発達心理学」の専門知識をわかりやすく伝えたい、そして自分の頭で考える子育てができるように、そして、仲間たちとのつながりのなかで親子の成長を共有できるようにと考え、発達心理を学ぶグループがうまれました。

女性学を学ぶグループでは、スタッフも参加者と一緒になって、生い立ち、性、妊娠・出産、子育ての体験まで、女としての体験を語り合いました。「自分だけではなかった」と女であることの普遍性を体験し、女性同士の友情(sisterhood)が生まれていきました。
女性たちが自分らしく伸び伸びと生き、自己実現するためのグループとしても機能していました。そして、「個人的なことは政治的なこと」というグループ体験は、研究所の存在の基盤となりました。このグループワークショップは、現在「読書会」のグループとして引き継がれています。

●1990年前半、村本が開業ベースでカウンセリングをスタートさせて直面したのは、子ども時代の虐待や性暴力の問題でした。少なからぬ女性たちが成長過程においてどれほど深く傷ついてきたか、女性のメンタルヘルスにこれほど大きな影響を与えているはずのことを世間はおろか専門家たちも理解していない、ということに愕然としました。それで、虐待、とくに子ども時代の性虐待についての社会啓発をスタートさせました。

まず、年報2号では『チャイルド・セクシャル・アビューズ』の特集を組みました。この2号は、マスコミに大きく取り上げられ、全国各地から電話相談や問い合わせが寄せられました。
そして、性的虐待の講演会を主催したり、暴力防止プログラムを開発・実施しました。専門家の意識を喚起するために毎年日本心理臨床学会で自主シンポジウムを開催しました(1992-2000年まで)。

この時期には、数々のサバイバーたちとの出会いがありました。「カウンセリングルームでカウンセリングをしていられる状況にない」サバイバーたちと、ともにできることを模索し続けました。この経験は、現在も、支援の原点であり骨格となっています。社会という次元が本人の回復に必要であること、心の問題だけではだめだと確信を強めていきました。

●そして、1990年後半。1995年、阪神淡路大震災が起こりました。震災をきっかけに、トラウマ概念が我が国でも広く知られるようになりました。1990年代も終わりになるにつれ、心のケア、子育て支援、被害者支援、虐待、DVなど、トラウマの影響と回復についても理解されるようになっていきました。時代が変わり、社会がようやく、社会の根っこにある暴力の問題に目を向けるようになってきたのです。

1999年、研究所では当時島根大学社会学部教授だった石川義之先生とともに、大規模な性被害調査に乗り出しました。この研究はランダム・サンプリングによる質問紙調査とインタビュー調査からなります。女性のトラウマを考える会を組織し、スタッフが調査に協力しました。インタビュー調査を通して実感したことは、「人々は想像を絶する深刻なトラウマを抱えながらもサバイブしている現実がある。それを支えるのは、身近な人々の温かさだったり、ささやかな言葉であったりする」ことを実感していきました。

一方、1999年に、村本は米国ユニオン・インスティテュート博士課程に入学しました。村本が博士課程時代に得たトラウマについての新しい情報や仕組みは、さっそく研究所にも取り入れられました。まず、日本でもいち早くインフォームド・コンセントをつくりました。そして、トラウマを査定するMTRR尺度を日本に紹介し、トラウマへの様々なグループ・アプローチを試みていきました。


●そして2002年。仕事も増え、スタッフたちが育ち社会的責任を背負って「やっていこう」という機運が生まれました。議論の末、スタッフの仕事の場としての有限会社と、非営利でボランティア活動を行うNPO法人とを分けて設立することになりました。
2002年4月に研究所を有限会社として法人化、11月には、NPO法人「FLC安心とつながりのコミュニティづくりネットワーク」を設立しました。2003年から、新しくスタッフも迎えることとなりました。

□次世代による活動の展開へ
法人化以降は、村本は次世代養成・援助者支援にエネルギーを注ぐポジションとなりました。それに続くようにして、研究所のスタッフそれぞれが自立的に活動を展開していくこととなりました。カウンセリングと講師派遣と二本柱の活動を中心に、それぞれに社会のニーズにこたえていきました。

カウンセリングでは、法人化以降、EAP(従業員支援プログラム)の分野にも職域を拡げました。行政での女性相談や子育て相談、共済組合でのメンタルヘルス相談に、カウンセラー派遣も行ってきました。

講師派遣では、一般市民から援助職対象まで、講座や研修に講師派遣をし、より広いコミュニティへと展開していきました。講師派遣の地域は、大阪、京都はもとより、奈良、姫路、愛知など、関西周辺からの依頼も増えています。また、山陰、四国、九州・沖縄地方と主に西日本の各地域から援助者向け研修の依頼を頂いています。
一方、企業向けセミナーにおいては、男性に向けての発信も行ってきています。

□次世代養成と援助者支援
特に、次世代養成と援助者支援についてご紹介します。
次世代養成としてまず研究所内で定期的に行っているのは、月1回年報会議、年2回ケース・カンファレンス、年2回内部研修、年6回家族造形法研修、年1回宿泊研修などです。 2003年からは、立命館大学大学院より臨床心理士養成コースの実習生を受け入れています。また、NPOでの活動の場も次世代養成の場となっています。DV子どもプロジェクト、Vi-Projectなど、NPO活動に取り組む若手スタッフらをバッアップしています。

援助者支援では、DV被害者支援に携わる援助者対象に、DVスペシャリスト協会、内閣府「配偶者からの暴力被害者支援アドバイザー派遣事業」、各地域のDV・虐待支援者ネットワーク研修会等への講師派遣をしています。

子育て支援に携わる援助者支援としては、保育士・幼稚園教諭・子育て支援センター・ファミリーサポートセンターなどの職員、子育て支援者向け研修への講師派遣を行っています。特に2006年から毎年「キッズサポーター・スキルアップ講座」を開いていますが、保育所・幼稚園の研修の一環として、毎年参加下さっている園もあります。
その他にも、福祉職、教師、看護師などの援助者向けの研修も行っています。

□戦争とトラウマのテーマに着手
一方、新たなテーマにも着手しはじめました。2005年、開設一五周年記念シンポジウムでは「戦争・ジェンダー・トラウマ」を企画・開催しました。「戦争とトラウマ」のテーマは、トラウマの世代間伝達の問題として、アジアの人々との和解修復への試みにも取り組みつつあります。

●まとめ
女性ライフサイクル研究所の事業の特徴は、臨床心理学的地域援助として、社会やコミュニティにひらかれた活動を行ってきたということです。開設以来、必要な人に必要な情報や支援を届けられるようにと、予防啓発活動から臨床的援助まで、「橋渡し」を行ってきました。
具体的には、カウンセリング、グループ、講師派遣、講座企画、年報発行、執筆活動などです。そして、活動のテーマは、妊娠・出産・子育てのサポートから、虐待、DV、性暴力のトラウマへ、そして、戦争とトラウマの世代間伝達の問題へと拡がってきました。対象も、女性や子どもから、家族や男性まで、一般市民から、援助者、働く人々・・へと拡がってきています。
これからも、権利擁護の立場にたち、人々とつながるなかで、コミュニティ支援に取り組んでいきたいと思います。

2010.10.30 FLCアーカイブ
女性ライフサイクル研究所20周年記念イベント

このイベントは終了いたしました。
多数のご来場いただき、誠にありがとうございました。   


女性ライフサイクル研究所20周年記念イベント


女性ライフサイクル研究所は、1990年10月、「女性の視点で女性のサポートを!」と開設されました。以来、妊娠・出産・子育てのサポート、虐待や性暴力、女性の生き方、家族の問題など、女性や子どもの権利擁護の視点から、カウンセリング、グループ・ワーク、講師派遣、出版などを行ってきました。

このたび、開設20周年を記念して、「女性ライフサイクル研究所20年の歩みとこれから」と題するイベントを企画しました。高い志を持って事業展開をされてきたお二人のゲストと所長村本との鼎談「人生の楽しみ、事業の歓び」と、おまけのピアノ・コンサートをお楽しみください。
みなさまのお越しをお待ちしています。

日 時:

2010年10月31日(日)13時~

場 所:

クレオ大阪中央・セミナーホール(4階)
(地下鉄谷町線四天王寺夕陽丘下車/徒歩5分)

参加費:

予約 500円 / 当日 600円
(電話/メール/FAXでお申し込みください。お支払いは当日、受付にて)

内 容:

【第一部】13:00-15:30

 

 ◆ 20年の活動報告          

 ◆ 鼎談  「人生の楽しみ、事業の歓び」

 

村本 邦子(女性ライフサイクル研究所所長)

ゲスト: 
多田 千尋さん(芸術教育研究所所長/東京おもちゃ美術館館長)

高齢者福祉、世代間交流について研究・実践。お茶の水大学で「保育」、早稲田大学で「福祉文化論」を教える。全国に4000人のおもちゃコンサルタントを養成。「日本の社会起業家30人」の一人に選出。

上田 理恵子さん(株式会社マザーネット代表)

ワーキングマザーが、仕事と家事・子育ての両立をしていく上での問題点を解決し「仕事を続けてきてよかった」と実感できる社会を創造することを理念とし、起業。
 

【第二部】16:00-16:40

 

 ◆ ピアノ・コンサート 演奏: パールノート(長川歩美+村本邦子)

曲目:♪ショパン「プレリュード」から ♪ラフマニノフ前奏曲「鐘」 ♪ガーシュイン「プレリュード」ほか
2010.02.11 関連図書
《FLC21子育てナビ11》親子でストレスに強くなる方法

child11.gif【窪田容子・津村薫 著】

子育て中は、ストレスを抱えやすいものです。私たちは、ストレスを抱えているたくさんの子育て中のお母さんと出会ってきました。その昔、母親がひとりきりで子育てを抱えることはありませんでしたが、今は、母親一人が一手に子育てを引き受け、孤独に奮闘していることが多いのです。子育ての責任の重さから、些細なことが気になり不安になる母親。公園で出会うお母さんたちとのつきあいが苦痛だと語る人、仕事と子育てのどちらも中途半端になってしまっていると語る、働く母親たち。現代の子育てに特有のストレスがあるのです。本書では、ストレスのしくみについて知り、正しい知識を得た上で、ストレスとうまくつきあうためのさまざまなヒントを紹介しています。

また、スクールカウンセラーや、キンダーカウンセラーとしての経験を通して子どもたちも、さまざまなストレスを抱え、いろんなサインを出していることを感じてきました。本書では、子どもがストレスとうまくつきあうためのヒントもご紹介していますので、親子で一緒に取り組んでみましょう。


〈目次〉

1. ストレスに強くなるってどういうこと?
2. ストレスについて正しい知識を持ちましょう
3. ストレスのしくみを知ろう
4. 心身の調子を整えましょう
5. ストレスのサインに気づきましょう
6. 何がストレッサーとなっているか考えてみましょう
7. ストレスになっていることを受け入れましょう
8. ストレス対処法(コーピング)を身につけましょう
9. ストレスを抱えすぎない考え方、受けとめ方をしてみましょう
10. 周囲のサポートを得ましょう
11. 対人関係のストレスへの工夫
12. こんな時どうする? Q&A
13. 相談機関を利用してみましょう


三学出版 四六版 103頁 1,050円(税込)

■アマゾンから購入する
b_amazon.jpg

<前のページへ 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18

お問い合わせ・ご予約

© FLC,. All Rights Reserved.