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2023.10.24 カウンセリング/心理療法について
幼児と養育者のための「PCITトドラー」のご案内

PCITトドラーは、12か月~24か月の幼児とその養育者のためのPCIT(親子相互交流療法)です。

「幼い子どもとどう遊んでいいかわからない」「子どもがかんしゃくを起こすと不安になる」「幼い子どもとよい関係を築きたい」など、幼い子どもとのよりよい関わり方や心の育て方に関心がありますか?
「はい」の場合、PCITトドラーはあなたやあなたの家族の役に立つかもしれません。

このたび女性ライフサイクル研究所でもPCITトドラーを届けられるようになりました。
ご案内させて頂きますので、関心をもっていただける方は下記をご覧ください。


PCITって何?

PCITは、正式には「Parent-Child Interaction Therapy」(親子相互交流療法)といいます。「子どもが言うことを聞かない」「落ち着かない」「ぐずぐずする」などの子どものこころや行動の問題、育児に悩む養育者のために開発されたエビデンスがある(治療効果がある)心理療法です。遊びの場で親子の相互交流を深め その質を高めることによって回復に向かう よう働きかけるものです。
 ※詳しくはこちら→PCIT-Japan 

PCITトドラーって何?

「子どもがもっと小さいうちにPCITを知りたかった!」とPCITを体験した親の声に応えて開発されたのが、PCITトドラーです。PCITは2歳~7歳までの子どもを主に対象としていますが、PCITトドラーは2歳までの発達段階にあわせて開発され、問題行動をなくすというより「予防」に重点を置いているのが特徴です。
実際の臨床では、6か月頃から30か月の年齢幅で使われます。

PCITトドラーの主なねらいは、
①子どもの安定したアタッチメント(愛着)の育成と発達の足場づくり
②かんしゃくへの対応(感情発達が未発達な子どもの感情コントロールを助ける)
③親自身の感情コントロール
④親の言うことを聞く練習をする、などです。
~加茂登志子著『1日5分!PCITから学ぶ0~3歳の心の育て方』(小学館)より

※生後12~24か月の幼児に見られる心配ごとについては、次のようなものがあります。かんしゃく、攻撃性(叩く、噛む、物を投げる)、叫ぶ、大きな声で泣く、怒り、ヘッドバンキング、親を拒絶する/反応しない、親からの分離不安、発達上の心配事(目が合わない、一つの遊びに没頭する、言葉の遅れ等)、親のストレス(不安、育児困難、自信がない)、児童虐待またはネグレクトなど。


PCITトドラーでは、どんなことをするの?

PCITトドラーは二段階のプログラムです。原則毎週、セッションを行います。

第一段階では、子どもとのよい関係を強化するためのPRIDEスキル(賞賛、繰り返し、真似る、行動を説明する、楽しむ)と、子どもの感情を調整するためのCARESスキル(近寄る、子どもの手助けをする、子どもを安心させる、感情を言葉にする、なだめる)を学びます。

第二段階では、リスニングスキル(言うことを聞くスキル)を幼児に教える方法や言語発達を促す方法を学びます。

PCITトドラーは、どんな方法でするの?

PCITトドラーの特徴はライブコーチングです。親子が一緒に遊ぶ(プレイセラピー)場面でセラピストがわかりやすくコーチングします。養育者は、愛着を強める方法や、問題ある行動を減らし、言語発達を促進する方法を学び、実践します。セラピストのライブコーチングによって養育者は「その場」で練習するので、スキルは急速に習得されます。

PCITトドラーに適しているのは?

子どもの年齢は、生後12か月~24か月の幼児さんに適しています。12か月未満でも第一段階のみで実施することができます。
養育者は、実父母、養父母、里親、親族の養育者、祖父母、乳児院の保育士の方など、受けていただけます。

PCITトドラー・セッションの主な流れ

①初回面接:
子育ての心配事や困っていること、改善したいこと等、ニーズや希望についてお話を伺います。PCITトドラーが適しているかどうか可能性を検討します。

②セラピー前アセスメント:
子どもの発達の様子、ご家族/保育園などの環境、医療歴、しつけや睡眠や食事など、お聞きします。
親子の遊びの様子を観察します。

③第一段階「子ども指向の相互交流」子どものリードで遊びながら親子のよい関係を強化します。
  - テイーチセッション: 親がPRIDEスキル、CARESスキルを学びます。
  - コーチセッション: 親子でのコーチを受けます。  

④第二段階「親指向の相互交流」親のリードで遊びながら、親子でしつけを学びます。
 -テイーチセッション・・親がリスニング(言うことを聞く)スキルを学びます。
   -コーチセッション:親子でのコーチを受けます。

⑤セラピー後アセスメント/修了
 卒業セッション


PCITトドラーのご予約(担当者、料金)について

担当させていただくのは、PCITトドラー登録セラピストの西順子です。料金は、50分10,000円(税込)です。
お問合せ・ご予約は、問い合わせフォームからお入りください。



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2023.04.19 カウンセリング/心理療法について
女性のための「復職支援・短期カウンセリング」のご案内

女性ライフサイクル研究所では2002年法人化以降、EAP(従業員支援プログラム)にも関わり、契約先カウンセリング機関の一つとして、働く女性のカウンセリングをお受けしてきました。
こうした経験を活かし、働く女性の皆様のお役に立てるよう「復職支援のための短期カウンセリング」という枠組みを作りました。

対象となるのは、主に現在復職を検討されている方です。病気休暇だけでなく育児休暇や介護休暇からの復帰の不安を解消したい方や、復職後に不安や課題を抱えている方にも対応いたします。

担当させていただくのは長くリワークプログラムに携わってきた西村麻里カウンセラーで、実施日は水曜日、金曜日です。

通常の個人カウンセリングでは、来談された方それぞれの心理的な課題の解決を目標に中長期的に取り組んでいきますが、「復職支援のための短期カウンセリング」では現実的な課題の解決を目標に、4~5回の短期で終了します(主な流れは下記をご参照ください)。

初回面接でカウンセラーがお話を伺った上で、それぞれの方に合った復職支援のプログラムを提案、実施させていただきます。特に、集団のリワークプログラムの中では取り組みにくい、自身の休職の原因の振り返りとそれに基づく復職に向けての対策の検討を重視いたします。

ご関心のある方は、まずは初回面接にて担当カウンセラーにご相談ください。
初回面接のお申込は「ご予約・問い合わせフォーム」からお入りください。

主な流れ:病気休暇後の復職支援の場合(例)

初回面接

・休職経過とカウンセリングへの要望の聞き取り、
    回復段階のアセスメント

・カウンセリングの内容や進め方の提案・相談

 2回目

・現在の状態に応じたリハビリ内容の提案、
 実施のサポート
・休職原因のふりかえり1

 3回目

・リハビリの実施状況の確認とサポート、
 回復段階の再アセスメント
・休職原因のふりかえり2

 4回目

・休職原因に基づく対策の検討
復職に向けての手続きや準備に関する心理教育、
 取り組みへの サポート

 5回目

・まとめとふりかえり
(復職直前の準備や復職後のフォローアップとしての利用も可)



2023.04.01 カウンセリング/心理療法について
対人関係療法

アメリカでクラーマン博士らによって開発された治療法で、自分にとって「重要な他者」との「現在の関係」に焦点を当て、その対人関係と自分の症状や気持ちの安定との関連を理解し、そこに生じている問題を解決したり、対処法を身に着けることで改善を図っていきます。
また、結果としてコミュニケーションのパターンなどへの理解が深まり、対人関係全般が改善することも期待されます。回数の決められた期間限定の短期型の心理療法ですが、うつ病の他、双極性障害、摂食障害、PTSDなどに対しても長期的な効果が見られることが確かめられており、またその効果は長く維持されることが臨床研究でも確認されています。

2022.06.05 カウンセリング/心理療法について
TF-CBT トラウマ焦点化認知行動療法

TF-CBTは、米国のDeblinger、Cohen, Mannarinoにより開発された子どものトラウマに焦点化した認知行動療法です。欧米のいくつかの治療ガイドラインにおいて、子どものトラウマ治療の第一選択として推奨されている治療プログラムです。

TF-CBTでは、トラウマとなる出来事を体験し、PTSDや関連症状(うつ、不安症状、行動上の問題、恥や罪悪感など)によって生活面で何らかの機能障害を起こしている子どもと主たる養育者(非加害養育者)を対象とします。治療に養育者を組み込むことで、養育者自身の抑うつ感情やPTSD症状、養育能力や子どものサポート機能の向上にも効果を発揮します。子どもの対象年齢は3~18歳です。


■全体の治療構造
TF-CBTは、アタッチメント理論・精神発達的神経生物学などの原理に基づき、家族療法やエンパワメントの要素など、さまざまな治療技法を取り入れて構成される複合的なプログラムです。毎週一回50~90分(子どもセッションと親セッション)で実施されます。

■治療構成要素
基本となる治療要素は「A-PRACTICE」(英語頭文字)で表されます。

A : アセスメントとケースの概念化

P : 子どものトラウマとトラウマリマインダーについての心理教育

P : ペアレンティングスキルを含む養育に関する要素

R : 子どもと養育者それぞれへのリラクゼーションスキル

A : 子どもと家族に合わせた感情表出と調整のスキル

C : 認知コーピング: 認知の三角形 

T : トラウマナレーションとプロセシング

I : 実生活内でのトラウマリマインダーへの統制

C : 親子合同セッション

E : 将来の安全と発達の強化


主な参考文献:『子どものトラウマとPTSD治療』(亀岡智美・飛鳥井登編著、誠心書房)


2019.05.20 カウンセリング/心理療法について
認知処理療法(CPT)

認知処理療法(Cognitive Processing Therapy: 以下CPT)は、心的外傷後ストレス障害(Post Traumatic Stress Disorder:以下 PTSD)の治療を目的とした認知行動療法です。

CPT はPatricia Resick らにより開発され、30年以上の歳月をかけて効果検証と改良が重ねられてきました。その有効性は虐待、性被害、戦争トラウマなど、様々なPTSDへの有効性が示されています。

CPT の特徴はトラウマ体験により生じた認知的側面の変化に焦点を あてる治療法であること、特に PTSD 症状に伴う罪悪感の軽減への有効性が示されています。

【関連記事】
FLCスタッフエッセイ「認知からトラウマにアプローチする~トラウマへの認知処理療法のご紹介

【参考文献】
トラウマへの認知処理療法~治療者のための包括手引き』

【研究】
国立精神・神経医療研究センター

2018.03.09 カウンセリング/心理療法について
「安心感の輪」子育てプログラム(COS-P)

クーパー、ホフマン、パウエルによって、アタッチメント理論をもとに研究、開発された親子関係支援プログラムです。親子間の健全なアタッチメント(愛着)形成(※)を目的としています。

全8回のプログラムで、わかりやすいDVD視聴とファシリテーターとの内省的対話ですすめていきます。

日常生活の何気ない子どもの姿から子どもの欲求や気持ちを理解し、子どもの安心感を育む関わりを学びます。

「安心感の輪」は大人にとっても必要なものです。養育者が安心して子育てしていけるように、ファシリテーターが寄り添い支援します。

 対象は、5才までのお子さんを持つ養育者(両親、祖父母、里親)です。

プログラムの内容

第1章 「安心感の輪」子育てプログラムにようこそ

第2章 「安心感の輪」をめぐる子どもの欲求を知ろう

第3章 「安心感の輪」に寄り添うこと

第4章 赤ちゃんの「安心感の輪」に寄り添うこと

第5章 安心感への道のり

第6章 自分自身の課題を見つめる

第7章 関係のほころびと修復

第8章 まとめ

※アタッチメント(愛着)とは

人間が生きていく上で必要な本能的な基本的欲求のことです。子どもは危険や恐れを感じたときに、強くて大きい大人にくっつくことで安心感を得ようとします。(アタッチメント≠愛情)

アタッチメントが安定した子どもに期待できる影響とは、次のようなものです。

・養育者とのよい関係・友達とのよい関係・自尊感情・問題解決能力・他者信頼

 

2017.04.28 カウンセリング/心理療法について
「カウンセリング」ページを更新しました


■「親/子カウンセリング」の欄に、
 CARE(大人と子どもの絆を深める心理教育プログラム)PCIT(親子相互交流療法)を追加しました。

「子どもが親のいうことを聞かない」「反抗的」「学校にいきたがらない」「かんしゃくをおこす」など、子どもの心や行動の問題で困っていませんか?  

そんな子どもに「どう関わっていいかわからない」「イライラして怒りすぎてしまう」など、不安や自己嫌悪を感じ、自信を失っていませんか?

そんなとき、CAREやPCITが役に立つかもしれません。
親と子のコミュニケーションを改善し、親子の関係性をよくすることで、問題の軽減をはかります。

 

 

2017.04.04 カウンセリング/心理療法について
PCIT(親子相互交流療法)

PCIT(Parent Child Interaction Therapy:親子相互交流療法)は、幼い子どものこころや行動の問題、育児に悩む親(養育者) の両者に対し、親子の相互交流を深め、その質を高めることによって回復に向かうよう働きかける行動科学に基づいた心理療法です。

PCITは1970年代、米国でSheira Eyberg教授によって考案・開発され、現在も発展を続けています。「子どもが言うことを聞かない」「子どもが落ち着きがない」「子どもが拗ねて、ぐずぐずする」などの子どもの問題となる行動や、「子育てに自信がもてない」など育児に悩む養育者への効果が認められています。近年では、虐待を受けた子どもとその親との関係改善についても研究され、良好な結果が得られています。

対象となる子どものこころや行動の問題には、子どもの一般的な問題行動の他、発達障害に伴う問題行動、分離不安障害や不安障害、虐待被害やDV目撃によるトラウマ症状や問題行動などがあります。
育児に悩む養育者には実親だけでなく、里親や祖父母なども含まれます。

PCITは米国だけでなく、オランダ、ドイツ、ノルウェー、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、台湾、香港、シンガポールなど、国際的にも広がっています。日本では2008年に東京女子医科大学附属女性生涯健康センターが中心となって導入し、現在、その有効性から実施が広まっています。

【関連リンク】PCIT-Japan

2017.04.04 カウンセリング/心理療法について
CAREプログラム

CARE(ケア)は、子どもと大人の絆を深める心理教育的なプログラムです。

トラウマに関する豊富な情報とペアレンティング・プログラム、そして現場の声を取り入れて米国オハイオ州シンシナティ子ども病院で開発されました。

CAREでは子どもと温かい関係を築くためのコツを学び、実践していきます。子どもの年齢は2歳から思春期まで、ロールプレイを用いながら、子どもとの関係を築く際に大切なコミュニケーションについて、体験的に学ぶことができます。

【関連サイト】CARE-Japan

2017.04.04 カウンセリング/心理療法について
PE(持続エクスポージャー)療法

PE(prolonged exposure)療法は、アメリカの心理学者エドナ・フォアらにより開発されたPTSD(外傷後ストレス障害)治療のための認知行動療法プログラムです。PE療法は、成人のPTSDに対してエビデンスをもつ治療法で『PTSD治療ガイドライン』で推奨されています。

PE療法は、PTSDの情動処理理論を元に、情動の処理(トラウマ記憶の処理)こそがPTSD症状を軽快させると考え、恐怖を覚える事物、状況、記憶などを安全な環境下で患者が向き合うことができるようにデザインされています。

具体的には、PE療法には以下の手続きがあります。
①心理教育・・よく見られるトラウマ反応の説明などをします。
②呼吸再構成法・・自分を落ち着かせるための呼吸法を指導します。
③現実エクスポージャー・・本当は安全であるにも関わらず、トラウマに関連する苦痛や不安が引き起こされるために患者が避けている状況、行動、場所、対象に対して、取り組みます。
④想像エクスポージャー・・トラウマ記憶に想像のなかで立ち戻ります。

【参考文献】
『PTSDの持続エクスポージャー療法』エドナ・B・フォア他著、金吉春、小西聖子監訳、星和書店。

【関連団体】PE-Japan

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