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インフォメーション

2023.04.19 カウンセリング/心理療法について
女性のための「復職支援・短期カウンセリング」のご案内

女性ライフサイクル研究所では2002年法人化以降、EAP(従業員支援プログラム)にも関わり、契約先カウンセリング機関の一つとして、働く女性のカウンセリングをお受けしてきました。
こうした経験を活かし、働く女性の皆様のお役に立てるよう「復職支援のための短期カウンセリング」という枠組みを作りました。

対象となるのは、主に現在復職を検討されている方です。病気休暇だけでなく育児休暇や介護休暇からの復帰の不安を解消したい方や、復職後に不安や課題を抱えている方にも対応いたします。

担当させていただくのは長くリワークプログラムに携わってきた西村麻里カウンセラーで、実施日は水曜日、金曜日です。

通常の個人カウンセリングでは、来談された方それぞれの心理的な課題の解決を目標に中長期的に取り組んでいきますが、「復職支援のための短期カウンセリング」では現実的な課題の解決を目標に、4~5回の短期で終了します(主な流れは下記をご参照ください)。

初回面接でカウンセラーがお話を伺った上で、それぞれの方に合った復職支援のプログラムを提案、実施させていただきます。特に、集団のリワークプログラムの中では取り組みにくい、自身の休職の原因の振り返りとそれに基づく復職に向けての対策の検討を重視いたします。

ご関心のある方は、まずは初回面接にて担当カウンセラーにご相談ください。
初回面接のお申込は「ご予約・問い合わせフォーム」からお入りください。

主な流れ:病気休暇後の復職支援の場合(例)

初回面接

・休職経過とカウンセリングへの要望の聞き取り、
    回復段階のアセスメント

・カウンセリングの内容や進め方の提案・相談

 2回目

・現在の状態に応じたリハビリ内容の提案、
 実施のサポート
・休職原因のふりかえり1

 3回目

・リハビリの実施状況の確認とサポート、
 回復段階の再アセスメント
・休職原因のふりかえり2

 4回目

・休職原因に基づく対策の検討
復職に向けての手続きや準備に関する心理教育、
 取り組みへの サポート

 5回目

・まとめとふりかえり
(復職直前の準備や復職後のフォローアップとしての利用も可)



2023.04.19 活動報告-講師派遣/講座等
2022年度 講師派遣/講座等 活動報告

【講師派遣/講座等】

2022年4月3日 平和のための市民ネット「毎年福島を訪れて思う事」村本邦子
2022年5月16日 大東市子ども部子ども室「家庭児童相談室職員スキルアップ研修~CARE研修」(西川昌枝、岡本真穂)
2022年10月2日 ワタツミ美貌「福島の今」村本邦子
2022年10月8日 京都国際福祉センター「LGBTと福祉」村本邦子
2022年10月28日 2022年度松阪地域・ 南勢志摩地域配偶者等暴力防止合同研修会「災害時の相談対応ー女性・DV対応から考える」村本邦子
2022年12月1日 かごしま犯罪被害者フォーラム「被害者支援とレジリエンス」村本邦子
2023年1月21日 NPO法人ロックス・ボランティアスタッフ育成講座「DVと虐待~背景・構造から理解する」西順子


【女性ライフサイクル研究所主催】

2022年5月~2023年3月
(月1回全10回)
「支援者向け女性のトラウマ読書会『身体はトラウマを記録する~脳・体・心のつながりと回復のための手法』を読む」福田ちか子、西順子
2022年11月13日・20日 「CARE保護者向けワークショップ」西順子、西川昌枝、池田くるみ、岡本真穂


【女性ライフサイクル研究所業務委託・カウンセラー派遣】

2022年 大阪府大東市PCIT(親子相互交流療法)業務委託 西川昌枝、岡本真穂
2023.04.19 活動報告-論文/執筆/学会活動等
2022年度 論文/執筆/学会発表等活動報告

【著書】

2022年7月 『災厄を生きるー東日本大震災からコロナ禍まで 物語と土地の力』村本邦子、国書刊行会

【論文】

2022年6月 周辺からの記憶35 東日本・家族応援プロジェクト2020 inむつ 対人援助マガジン13(1),150-168(単著)
2022年9月 周辺からの記憶36 東日本・家族応援プロジェクト2020 in 多賀城 対人援助マガジン13(2),148-171(単著)
2022年12月 周辺からの記憶37 東日本・家族応援プロジェクト2020 in 宮古 対人援助マガジン 13(3),123-131(単著)
2023年3月 周辺からの記憶38 東日本・家族応援プロジェクト2020 in 福島 対人援助マガジン 13(4),116-145(単著)


【学会発表】

2022年6月 The Power of Land: Folktales and Resilience in the Aftermath of Tohoku Earthquake The Society for Qualitative Inquiry in Psychology (SQIP) 2022 conference
2022年9月 村本邦子 コミュニティ心理学における「土着の知」を問う 土地の力と土着の知 ~土地に根差して生きる人々と旅する人が 出会うところで照らし出されるもの~  -日本コミュニティ心理学会第25回大会
村本邦子 多職種協働を学ぶ -A市における「支援者支援セミナー」を継続して -日本コミュニティ心理学会第25回大会
村本邦子 性的同意のグレーゾーンー誘惑なのか?強要なのか? コメンテーター -日本心理臨床学会第41回大会
岡本真穂 いじめ傍観場面での援助抑制理由の検討-傍観者の類型と当事者の人間関係 -日本心理臨床学会第41回大会 ポスター発表
2022年10月 村本邦子 「土地の力」と土着心理学の可能性 -日本質的心理学会第19回大会
2023.04.16 女性心理学・読書会
2023年度 支援者向け・女性のトラウマ読書会『日常生活に埋め込まれたマイクロアグレッション』を読む

2023年度の女性のトラウマ読書会についてご案内いたします。

今年度の 使用図書は、『日常生活に埋め込まれたマイクロアグレッション~人種、ジェンダー、性的指向:マイノリティーに向けられる無意識の差別』(デラル ド・ウィン・スー著、マイクロアグレッション研究会訳、明石書店)です。 オンラインによる支援者向け、クローズドの読書会として開催します。

ここ数年の間に、マイクロアグレッションという言葉を耳にする機会が増 えてきました。けれどもその意味や具体的な影響・対処の方法などは、まだ 十分には知られていない現状があると思います。著者はマイクロアグレッ ションを「ありふれた日常の中にある、ちょっとした言葉や行動や状況であ り、意図の有無に関わらず、特定の人や集団を標的とし、人種、ジェンダー、 性的指向、宗教を軽視したり侮辱したりするような、敵意ある否定的な表現 のことである」として、著者の理論モデルと10年にもわたる研究に基づいた、 その位置付けや分類、心身に及ぼす影響と、対処について紹介しています。

知ることや、学びや気づきをシェアすることによって、支援の場でも 十分に起き得るマイクロアグレッションの予防につなげられることを、期待 しています。参加者のみなさんと一緒に学びを深めていく機会となれば、うれしく思います。関心がある支援者のみなさまのご参加をお待ちしています。

●定員:6名 (対象:医療・福祉・教育・司法など対人援助に携わる女性支援者の方)
●日時:2023年5月~2023年3月(8月休み)までの月一回日曜日 13:30-15:00
              ※詳しくは下記の日程をご確認ください。

●参加費: 全10回 11,000円 (税込) (前納制。お申込みの際に銀行口座をお知らせします)
●参加方法:Zoomミーティング方式
●担当スタッフ:福田ちか子(臨床心理士/公認心理師)、西順子(臨床心理士/公認心理師)

●申し込み方法:4月30日(日)までに、当研究所HP「お問合せ・ご予約フォーム」よりお申し込み下さい。 お申込みに際し、お名前(ふりがな) ご職業・電話番号・PCのメールアドレスのご入力をお願い致します。なお、先着順のため定員に達しましたら受付を終了させて頂きます。

●日程、読合う章の予定は下記の通りです。 事前に各章に目を通してのご参加をお勧めします。

1回目 5月14日(日) 1章  ・・一回目は訳者のお一人、朴希沙さんにゲスト参加いただきます♪
2回目 6月  4日(日) 2章
3回目 7月  9日(日) 3章  8月 ―お休み―
4回目 9月  3日(日)4章
5回目 10月 1日(日) 5・6章
6回目 11月  5日(日) 7章
7回目 12月  3日(日) 8章
8回目 1月14日(日) 9章
9回目 2月  4日(日)10・11章
10回目 3 月 3日(日) 12章

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2023.04.04 メディア掲載
朝日新聞神戸「モラハラむしばまれる心」西順子がコメントしました

2023年3月8日(水)朝日新聞神戸版「モラハラむしばまれる心」、朝日新聞デジタル「夫の怒りは「私の努力が足りないから」モラハラが心をむしばむまで」にて、西順子がコメントしました。

2023.04.04 メディア掲載
COOP京都「人間科学から平和を考える」~村本邦子へのインタビューが掲載されました

2022年8月22日COOP京都の生協にて、村本邦子へのインタビュー「人間科学から平和を考える」が掲載されました。

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2023.04.04 メディア掲載
朝日新聞「戦争、子どもにどう話す」~村本邦子へのインタビューが掲載されました

2022年8月9日 朝日新聞デジタル「5歳児に戦争の話、トラウマにならない?心理学者と考える平和教育」  村本邦子へのインタビュー記事が掲載されました。

2022年8月21日 朝日新聞「戦争、子どもにどう話す」村本邦子へのインタビューが掲載されました。


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(下記、インタビュー内容)

平和や戦争について、考えることの多い季節です。 ウクライナで凄惨(せいさん)な状況 が続くこの夏、子育て中の記者も、我が子と戦争や平和の話をしてみたい。でも、うまく伝えられる自信がない――。そんな思いを抱え、 心理学の視点から歴史や平和教育の研究を続ける立命館大学 人間科学研究科の村本邦子教授に話を聞きました。

――以前、5歳の子どもを沖縄の平和祈念資料館に連れて行きましたが、「怖い」 と言って走って出ていってしまいました。親のエゴだったのかなと反省しました。
 子どもの発達の中でも、死や暴力といった次元の理解は年齢によらず様々で、何歳からどのような体験をさせるかは難しい問題です。大切なのはその前後の、親をはじめとした 大人との日常だと思います。

――親との日常ですか。
 ドイツとイスラエルの心理学者の共同研究で、子どもの発達とホロコーストを教えた時の影響について調べたものがあります。 年齢だけでなく、子どもの日常や大人との関係性が関与するということが明らかになっています。もちろん日本とは歴史的な背景が異なりますが、参考になります。

――具体的にはどういうことでしょう。
 例えば、今年の沖縄慰霊の日の式典で小学2年生の女の子が読み上げた「平和の詩」が印象的でした。 美術館で沖縄戦の様子を描いた絵を見た時に怖くなったけれど、「おかあさんにくっついた あたたかくてほっとした これがへいわなのかな」「こわいをしって、へいわが わかった」というものです。そうした関係性があってこそ、受け取れるものがあるのではないでしょうか。

――確かに、子どもが安心できる環境の中で伝えたいです。
 平和資料館のような場では、子どもにとって刺激になるものもあります。見るかどうかを本人が選択できることも大切です。子どもの心理的な防衛反応として、怖がる以外に、ふざけて真面目に見なかったり反発 したりすることもあります。そうした時には無理をしないことも大事だと思います。

二次受傷、本当に心配な子は

――戦争教育における二次受傷(悲惨な体験についての話を見聞きすることで、自らは体験していなくても、被害者のようなトラウマ症状を示すこと)の問題について研究されていました。
 平和教育を受けてきた人たちの間で、怖い思いをしたことでかえって遠ざかってしまうということがあります。立命館大学では付属校から一貫した平和教育が行われているので、中高生と先生たちに平和教育と二次受傷に関するアンケートをしたのですが、トラウマ的な反応をする子どもは、実はそんなに多くないんです。

――どのような結果だったのでしょうか。
 平和教育を受けた中学生のうち、回答した124人は、ほぼ全員が肯定的評価をしていました。二次受傷を示唆させるものは、「テーマが重すぎて、必要なかった」という1人だけで、学校での事前学習、ボランティアや家族との対話などによって積極的意味が育まれていることが感じられました。先生へのアンケートでは、79名人18人が「平和教育のテーマに困難を抱えている生徒がいる」と回答しましたが、具体的な内容を見ると、二次受傷と関係していそうなものは、「気分を悪くした生徒がいた」(2人)、「見たくないと拒否する生徒がいた」(1 人)の3人だけでした。

暴力や人権への理解があってこそ

――そうした生徒たちは心配がないのでしょうか。
 戦争の悲惨な話を見聞きしてショックを受けるのは自然な反応で、それがそのままに二 次受傷ということではありません。本当にトラウマティックな反応ということで言えば、気を失ってしまったり、突然眠ってしまったりということが考えられます。そうした反応を示す子がいたら、それは平和教育に限らず、日常的に気をつけて見ておくべき子たちなのだろうと思います。

――そうしたケースを除けば、心配しすぎなくていいということなのでしょうか。
 一定の配慮は必要でしょうが、二次受傷のことを言い過ぎるのも良くないと改めて思っています。恐ろしいことが起きたことは事実ですから、トラウマを理由に教育の現場から消していくのは違います。ただし、平和教育は、子どもが実際に今どんな生活をしていて、その中で暴力や人権といったことをどう理解して成長していくかということが根底にあってこそだと思います。

悲惨な体験の伝承、被災地でも課題に

――子どもにとって怖い話をすることに慎重になってしまいます。
 それは当然です。でも、子どもが育っていくうえで、怖い経験をしない方が良いというわけではないと思います。 戦争とは少し離れますが、 東日本大震災の被災地でも震災の生々しい記憶を子どもたちにどう継承するか、意見が分かれることがありました。体験集を図書館に寄贈しようとしたところ、刺激が強すぎるとして、断られたという方もいました。一方で、震災で助かった人の中には、昔からの津波伝承を思い出して逃げたという人たちがいました。

――難しい問題です。
 災害はいつ起こるかわかりませんし、戦争に巻き込まれることも絶対にないとは言い切れない世の中になってしまいました。 怖い話だったとしても、そこから学んだことは、いざという時に困難を生き延びる力になるかもしれない。そこに、伝承の意味があるのではないでしょうか。

具体的なアクションが大切

――戦争を伝えるうえで工夫できることはあるでしょうか。
 平和教育というと、戦争の怖さや悲惨さを強調してきた側面があると思います。ですが、その中で生き抜いた人や助け合った人たちがいることも、一緒に伝えたいものです。
――具体的に、どうしたらいいでしょうか。
 急に戦争の映画や資料を見せるよりは、最初は絵本などを使いながら日常的に伝えていけるといいと思います。 また日頃から、暴力ではなく話し合いで解決する、いじめている人の仲間になるのではなく、心ある人たちと力を合わせて抵抗するなどの声かけが大事ではないでしょうか。それがうまくいかないと、大きなレベルでは国と国との戦争になる。そんなふうに話してみてはどうでしょうか。また、トラウマは無力感とも関係しているので、小さなことでも自分にできることがあるという感覚が持てるよう、アクションを起こすことが大切です。

――どんなアクションでしょうか。
 例えば、戦争や平和について感じたことを絵や言葉にしてみる、困難な国の歴史を学ぶ、少額でもいいので寄付をする、などはどうでしょうか。つらい思いをしている友だち に声をかける、といったことでも良いと思います。

すぐにうまく伝わらなくても

――子どもにうまく伝えられるか不安です。
 その時はうまく伝わらなかったとしても、子どもの心に何かが残り、後になってから生きてくるということがあると思います。
 大学の国際平和ミュージアムでボランティアをしている若い人たちに話を聞いたことが あります。子どもの時の平和教育が恐ろしくて距離を置いてしまったけれど、年月が経っ てからまた関わり始めたというケースがありました。前述のアンケートでは、先生73人のうち半分が、自身が子ども時代の平和教育でショックを受けたことがあると答えています。そのうち7人が、そのテーマを避けていたことがあると答えていますが、現在は熱心に平和教育に取り組んでいます。戦争は怖いと感じた記憶が、どこかの段階で、直視しようという思いにつながるかもしれない。あの時に大人が伝えようとしたことは何だったんだろうと考える時がいつか来るかもしれないのです。                      (聞き手・松本千聖)

2023.04.01 カウンセリング/心理療法について
対人関係療法

アメリカでクラーマン博士らによって開発された治療法で、自分にとって「重要な他者」との「現在の関係」に焦点を当て、その対人関係と自分の症状や気持ちの安定との関連を理解し、そこに生じている問題を解決したり、対処法を身に着けることで改善を図っていきます。
また、結果としてコミュニケーションのパターンなどへの理解が深まり、対人関係全般が改善することも期待されます。回数の決められた期間限定の短期型の心理療法ですが、うつ病の他、双極性障害、摂食障害、PTSDなどに対しても長期的な効果が見られることが確かめられており、またその効果は長く維持されることが臨床研究でも確認されています。

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