4月16日(日)より、2017年度の『心的外傷と回復』女性のトラウマ読書会がスタートします。
■心的外傷の発見と忘却の歴史~ジャネとフロイト、解離の発見、戦争神経症とPTSDという診断カテゴリーの登場、レイプトラウマ症候群、ドメスティック・バイオレンス、小児への性的虐待の再発見、
■心的外傷と心理的影響~恐怖、離断、監禁状態、児童虐待について
■長期反復的トラウマの影響と複雑性PTSDの概念の提案、
■回復の諸段階について~治癒的関係、安全を確立すること、トラウマ記憶の再構成と統合、新しい自己を成長させて未来を創造すること、社会とのきずなを取り戻すことまで、
毎月一章づつ読みながら、性暴力、児童虐待、ドメスティック・バイオレンス(DV)など、女性と子どものトラウマへの理解を深めていきたいと思います。
このテーマについて関心のある女性の皆さまのご参加をお待ちしています。
・・『心的外傷と回復』は性的および家族的暴力の被害者を相手とする臨床および研究の二十年間の果実である。これはまた、多数の多種の外傷を受けた人々、特に戦闘参加帰還兵と政治テロの犠牲者を相手とする経験の集積が増大していることを反映している。本書はつながりを取り戻すことにかんする本である。すなわち、公的世界と私的世界と、個人と社会と、男性と女性とのつながりを取り戻す本である。本書はコミュニケーションにかんする本である。レイプ後生存者と戦闘参加帰還兵との、被殴打女性と政治犯と、多数の民族を支配した暴君が生み出した強制収容所の生存者と自己の家庭を支配する暴君が生み出した隠れた小強制収容所の生存者とのコミュニケーションを図る本である。~本書「序」より~
2017年度前期の日程は下記のとおりです。後期の日程は9月頃にお知らせします。
4月16日(日)13:30-15:00 第一章 「歴史は心的外傷を繰り返してきた」
5月21日(日)13:30-15:00 第二章 「恐怖」
6月18日(日)13:30-15:00 第三章 「離断」
7月30日(日)13:30-15:00 第四章 「監禁状態」
(8月はお休み)
9月10日(日)13:30-15:00 第五章 「児童虐待」
10月15日(日)13:30-15:00 第六章 「新しい診断名を提案する」
※事前に該当ページを読んでいただくことをお勧めしますが、読んだことがない方でもご参加いただけます。
●参加費: 1回 1,000円
●予約制
●担当スタッフ: 西順子(臨床心理士)、福田ちか子(臨床心理士)、朴希沙(臨床心理士)
●場所: 女性ライフサイクル研究所⇒アクセス
●お申込み、お問い合わせは、こちらから ⇒問い合わせ・ご予約フォーム
【使用図書】
『心的外傷と回復〈増補版〉』(1996)ジュディス・L・ハーマン著、中井久夫訳、小西聖子解説
みすず書房
※著者は本書によって、アメリカ精神医学会およびアメリカ精神医学と法学会から
マンフレッド・S・ガットマッカー賞を受賞されている。
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