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2022.06.05 カウンセリング/心理療法について
TF-CBT トラウマ焦点化認知行動療法

TF-CBTは、米国のDeblinger、Cohen, Mannarinoにより開発された子どものトラウマに焦点化した認知行動療法です。欧米のいくつかの治療ガイドラインにおいて、子どものトラウマ治療の第一選択として推奨されている治療プログラムです。

TF-CBTでは、トラウマとなる出来事を体験し、PTSDや関連症状(うつ、不安症状、行動上の問題、恥や罪悪感など)によって生活面で何らかの機能障害を起こしている子どもと主たる養育者(非加害養育者)を対象とします。治療に養育者を組み込むことで、養育者自身の抑うつ感情やPTSD症状、養育能力や子どものサポート機能の向上にも効果を発揮します。子どもの対象年齢は3~18歳です。


■全体の治療構造
TF-CBTは、アタッチメント理論・精神発達的神経生物学などの原理に基づき、家族療法やエンパワメントの要素など、さまざまな治療技法を取り入れて構成される複合的なプログラムです。毎週一回50~90分(子どもセッションと親セッション)で実施されます。

■治療構成要素
基本となる治療要素は「A-PRACTICE」(英語頭文字)で表されます。

A : アセスメントとケースの概念化

P : 子どものトラウマとトラウマリマインダーについての心理教育

P : ペアレンティングスキルを含む養育に関する要素

R : 子どもと養育者それぞれへのリラクゼーションスキル

A : 子どもと家族に合わせた感情表出と調整のスキル

C : 認知コーピング: 認知の三角形 

T : トラウマナレーションとプロセシング

I : 実生活内でのトラウマリマインダーへの統制

C : 親子合同セッション

E : 将来の安全と発達の強化


主な参考文献:『子どものトラウマとPTSD治療』(亀岡智美・飛鳥井登編著、誠心書房)


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