眼球運動を通して(もしくは両極性刺激)、トラウマの記憶を処理する心理療法です。
アメリカの臨床心理士F・シャピロが1989年に発表した方法で、多くの国でPTSD(外傷後ストレス障害)に対して「実証された最も効果がある心理療法」の1つとして認められています。WHO(世界保健機構)のなかで、EMDRは、子ども、青年、成人のPTSDに対する治療法として推奨されています。
脳には情報を処理する能力がありますが、トラウマが起こったとき、脳の情報処理が滞ってしまい、トラウマはそのときの情景、音、考え、感情と一緒に、神経系のなかに閉じこめられていると考えられています。EMDRは、眼球運動などを通して神経系の鍵を開けて、滞ったものをもう一度スムースに処理できるよう助けます。これにより、侵入的なイメージやトラウマの記憶と結びついた不快な感覚、感情など症状を緩和し、ストレスを軽減します。
※詳しくはこちらをご覧ください⇒日本EMDR学会