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2017.04.04 カウンセリング/心理療法について
自我状態療法

自我状態療法(Ego State Therapy)はJojn G.Watkins(1993)によって考案された心理療法です。
自我状態療法では、ひとりの人は複数の部分から成り立っていると考えます。例えば、自分の中には、適応的に振る舞い生活をコントロールしている大人としての自分もいれば、思うままに振る舞いたいと願う子どもとしての自分もいると捉えます。自我状態療法では、それらの部分がまるでひとつの家族を構成していると考え、どの声にも耳を傾けながら、葛藤の解決やひとりの人としての成長を試みます。

現在、自我状態療法は複雑なトラウマや解離症状に対する治療法としても重視されています。例えば、コントロールできない程の攻撃性を持っている自分がいたとしても、それは過去のトラウマ体験の記憶を引き受けている自分の部分なのかもしれないのです。EMDRセラピストのポールセンは「自我状態療法は、程度の異なる解離症状を示す人々に効果的なEMDR治療を施す鍵となる」と言っています。

 【参考文献】
ポールセン,S(2012)『図解臨床ガイド:トラウマと解離症状の治療~EMDRを活用した新しい自我状態療法』新井陽子・岡田太陽監修、東京書籍。
フィリプス,M(2002)「第六章 エゴステイト・セラピー」『最新心理療法~EMDR・催眠・イメージ法・TFTの臨床例』マギー・フィリブス著、田中究監訳、春秋社。

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