- 2018.06.25 子ども/子育て
- フィンランド便り①~フィンランドの保育園事情
朴希沙
現在、私はフィンランドの中部に位置する大学の街ユヴァスキュラに来ています。6月から3ヶ月間、ここで姉・姪・甥とひと夏を過ごします。フィンランドってどんな国?実際に来てみると日本と違うところもたくさんあるようです。そこで、今回から3回連続でフィンランドからの便りをお届けします。
1回目は、フィンランドの保育園についてです。
現在、私の姪は4歳、甥は0歳。この3ヶ月はフィンランドの保育園に通います。私も勉強を兼ね、姪・甥たちの慣らし保育に同行しました。そこで目にしたのは、日本とはかなり違うフィンランドの保育園事情でした。
違うところその① 保育のシステム
まず、システムがかなり日本と異なるようです。
今回、姉が保育園に子どもたちを預ける際、ベビーシッター派遣か4人までの保育ママか保育園かのいずれかから選択をすることが出来ました。
また、今回姪・甥が通う保育園は幼保一体型、かつ、中学校までついています。親の育休が9ヶ月は必ず保証されるので、子どもは9ヶ月以降からしか入れませんが、0歳〜中学生までが場所を共有しながら使っていきます。
そして朝・昼・おやつの三食は保育園が出してくれるので、「起きたらすぐ連れてきて大丈夫」とのこと。
給与に応じて保育料は変わるものの、最高額で1人月290ユーロ(3万7千円ほど)でふたりめからは半額になります。
違うところ②設備
そして、フィンランドの保育園はとにかく設備が素晴らしいのです!
園庭は非常に広々していて、裏に公園がついています。室内には、食堂・お昼寝の部屋・体操室・美術室などがあり、それもいくつもあります。可能なら毎日森に遊びに行ったり散歩に行ったりします。
また子どもたちは食べたいものはカフェテリアにて自分で自由に決めます。
ちなみに、○○組というのも自分たちで話し合って決めるんだそう。「今年はトカゲ組にしよう!」とか^^
違うところ③先生の数とその様子
3歳以下には4人にひとり先生がつき、3歳以上だと7人に一人先生がつきます。加えてお給仕の先生や特別支援の先生がつきます。
そして先生たちはとってもあっさり。子どもたちを集めて一緒になにかやらせることはほとんどありません。子どもたちを好きに遊ばせていて自分たちはおしゃべりしながらそれを見ています。必要があれば行く、という感じです。服装もかなり多様かつラフで、派手でおしゃれな先生も多数いらっしゃいます。
違うところ④子どもたちの様子
何より不思議なのが、子どもたちの様子です。
慣らし保育の日は朝からお昼過ぎまで保育園で過ごしましたが、その間泣き声をあげたのはうちの甥と姪だけでした。子どもたちは元気に遊んでいますが、かんしゃくや大声は聞こえてきませんでした。これはフィンランドの街を歩いていても感じます。子どもたちが落ち着いていて、かんしゃくをあげている子どもにまだ会っていません。別に先生たちが特段かまっているわけでもないですし、親も傍で別の人と話していたりするのに、子どもたちは自分で好きなことをしてあまり注目をひこうとしません。これはとっても不思議なことに感じます。
以上、今回は私が体験したフィンランドの保育園事情と、いくつかの写真を紹介しました。
次回も日本とは異なるフィンランドの様子について、お届けできたらと思います。
保育園の裏の丘
お昼寝室。いくつもあります。
園庭の一部。