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FLCスタッフエッセイ

2024.03.18 仕事
復職についての豆知識⑤ 復職に際して確認しておきたいこと

西村 麻里

 復職についての連載エッセイ、5回目の今回は、前回予告していましたように、復職に際してやっておきたいことや確認しておきたいことをお話したいと思います。

 これは大きく二つに分けられ、一つは自分自身が問題なく復職できる状態かについての確認、もう一つが職場側の環境や制度についての確認になります。

 

 まず自分自身の状態についてですが、病状が回復してきていても、仕事関連のことに触れると急激に具合が悪くなるということがままあります。これは仕事や職場のことを避けて過ごしていると気づきにくい面でもありますので、できれば実際に復職手続きを始める前に一度そのあたりが大丈夫かを確認しておきたいところです。

 具体的には、同僚などと会ったり職場や仕事のことについて情報交換したりができているか、まだしていない人はできるかどうか(実際復職を盤石にするためにはやっておくことがお勧めです)、職場の最寄り駅や建物の前まで行って気持ち悪くならないか、通勤ラッシュやスーツ・制服などに対して抵抗がないか、耐えられるか、あたりが大きなチェックポイントと言えます。

 

 そして職場側については、まず人事・労務的な面で、時短勤務や職務内容の軽減、残業時間の制限といった措置が受けられるかどうか、どの時点から正規の就業として勤務するのか、給与や有給休暇の付与はどうなるのかといったことが挙げられます。これらは密接に関係しており、かつ、職場によってかなり運用や規則が異なるので、自分の職場がどうなのかを確認することは重要です。

 例えば、ある職場では、時短勤務の間は休職中のリハビリという扱いで給与も交通費も支給されず(代わりに傷病手当等がある場合はそれが引き続き受け取れます)、フルタイムの勤務になった時点から正規の就業となって給与が発生するのに対し、別の職場では、正規の就業として時短勤務を扱うため交通費や労災などは適用される代わりに、時間が短い分受け取れる給与は少なくなる(そして傷病手当も受け取れない)といったことがあります。

 有給休暇についても、休職前に残っていた分が持ち越せるところもあれば、最初は全く付与されず、勤務を継続するにしたがって法に準じた日数分付与していく形を取るところもあります。復帰後に調子を崩した時や通院したい時に安心して休めるかどうかはかなり大きいことなので、しっかり確認しておきましょう。

 また環境面では、仕事中に調子が悪くなった時に休める場所があるかどうかを事前にチェックしておくことも大切です。休憩室やロッカールーム、保健室などがあればぜひ事前に一度様子を見に行っておいてください。またそういった施設が職場内にない場合、人のあまり来ない階段や廊下、あるいは近所の公園やコンビニなど、どこか避難できる場所を探しておきましょう。

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