1. ホーム
  2. FLCスタッフエッセイ
  3. 仕事
  4. 復職についての豆知識③ 休職原因のふりかえりとキャリアの再構築

FLCスタッフエッセイ

2024.02.12 仕事
復職についての豆知識③ 休職原因のふりかえりとキャリアの再構築

西村麻里

 復職についての連載エッセイ、3回目となります今回は、前回紹介したようなリハビリがある程度進んできたところで、次に取り組みたい内容についてお話ししていきます。

 リハビリがある程度進んで、気分や生活リズムもそこそこ安定し、仕事のことを考えたり、休職前のことを思い出したりしても調子が崩れるようなことがなくなれば、いよいよ後半戦。復職に向けてより具体的な内容に取り組んでいく時期となります。

 ここで主に取り組みたいことは大きく二つ、一つは休職に至った原因を分析して、復職後に同じことにならないよう対策を考えること、もう一つは、休職(場合によっては発病とも言い換えれますが)を踏まえて自らの今後のキャリアを見直すことです。休職原因にもよりますが、この二つは相互に関連していることも多く、同時並行で進めたり、あるいは休職原因のことがある程度つかめてから、キャリアについて考えていくことがおすすめです。

【休職原因の振り返りと対策】

 休職原因については、復職にあたっての産業医面談や上司・人事との面談でもよく問われることであり、復職を進める上では避けて通れないテーマとも言えます。一方で、考えろと言われたからってすぐ考えてわかるものでもないのがこのテーマの難しいところです。よく使われる手法は、しんどくなり始めてから休職に至るまでの経過を時系列で振り返ることですが、ただ振り返っても、自分の思い込みなども影響して、中々正確なところはつかみづらいものです。紙に書くなどしてできるだけ客観的に、できれば第三者の視点も取り入れて行えるのがベストですので、この作業は特にカウンセリングやリワークプログラムなどを利用しながら取り組むことがお勧めです。

 対策については大きく3つの方向性が考えれます。①自分の仕事の仕方やスタンスを変える、②自分の考え方や捉え方を変える、③職場側に環境調整などの対応を求める、の3つです。このうち③については、自分の職場がどこまで対応できるのか、制度的にも状況的にも見極めた上で、産業医面談や上司・人事面談などの場で交渉していくことになります。

【キャリアの再構築】

 休職せざるを得ない状況に至った、ということは、多くの場合、これまでと同じ働き方ではもうやっていけないことを意味しているとも言えます。もちろんその要因は様々で、異動や昇進などによって仕事内容が変わったからであったり、年齢や体力、あるいはプライベートの状況の変化などが影響している場合もあるでしょう。また最近では、時代の流れの中で会社自体が大きく変化した、というのが原因の一つである場合も少なくありません。いずれにしても、これまでと同じ働き方が難しい=これまで想定していたキャリアの進路を見直す必要があります。もちろん、見直した結果、これまで通りでも行けるだろうと判断されるなら、それも一つの結論です。ですが、一度お休みして余裕のあるこの機会に自らのキャリアを見直すことは、復職だけでなく今後の人生をよりよいものにするためにも大事なことです。

 キャリアを見直すにあたっては、復職後どう働くかという目先のことだけでなく、まずはそもそもなぜ今この職場でこの仕事をするに至ったか、それは自らのそもそもの希望と一致するものだったか、さらに、今の自分(特に休職を経験した自分)は以前と同じ希望を持っているのか、望むことは変わってきているのか、といったことを広く考えてみましょう。そうすると段々、今の自分が望むことと、それが自分が復職後にやるであろう仕事や働き方とどの程度一致して、どの程度一致しないのか、が見えてくるはずです。ここまでくればもうあと少し、自分がこの先職場に戻った時に、何を大事にして、何は妥協するのか、自分の優先順位を正確につかめれば、かなり見通しも立てやすくなるでしょう。そしてこのあたりのことは、先の休職原因への対策の検討ともつながってくるところとなります。

 これらの内容は、後半戦だけあって取り組むのも大変ですし、また一人進めていくのが難しい内容でもあります。一方でこれらがきちんと押さえられているほど、この次に控える復職にあたっての職場とのやり取りもスムーズに進めやすくなりますし、再休職の防止にも効果的です。これだけのことに取り組める状態だと、もう働けるくらい回復しているのではと感じられて復職へといそがれる方も多いのが現実ですが、復職を万全のものにするためにも、ぜひ焦らずにじっくり取り組んでいただきたいところです。

<前の記事へ  一覧に戻る

© FLC,. All Rights Reserved.