1. ホーム
  2. 所長のブログ~ただ今修行中

所長のブログ~ただ今修行中

2017.03.01 講師活動
女性のトラウマと回復、講師を務めさせていただきました

 今日は、愛知県の女性問題相談員ネットワーク事業研修にて、「続 女性のトラウマと回復~女性のDV被害者の方のために、そして、とともに~」と題して講演を務めさせていただきました。

 昨年3月初め、初めて伺ってから早一年。今年も講師としてお声をかけて頂き光栄です。昨年は、DV虐待の暴力の影響から回復するために「安全なコミュニティとのつながりを回復すること」をテーマにお話させて頂きました。

 今年も、昨年のアンケートによるフィードバックを受けて、引き続き「安全なコミュニティへの生態学的橋渡しを考える」を目的に、「コミュニティ心理学的支援からみたコミュニティ介入」と「支援者の二次受傷とセルフケア」についてお話させて頂きました。100名近くの女性相談員さんが熱心に聞いて下さり、真剣なまなざしに、私もとてもエンパワーされました。

 講師としての仕事をさせて頂く機会は、自分の臨床を相対化して振り返る機会になります。何を一番に伝えたいか、と考えていくと、日頃大事にしていることを再認識したり、不足していたことや他の選択肢に気づかされます。

 大事にしていることは、安全、安心、つながり、そして信頼関係を築くこと。支援に答えはありませんが、当事者の方と共に、一緒に「回復への道」を見出していけるよう、試行錯誤しながらも、その過程を共に歩んでいければ・・と改めて思いました。

 DV被害女性、DV家庭で育った子どもが安全に安心して暮らしていくために、コミュニティの資源が増え、充実していくことを願いながら、私にできることをコツコツと・・積み上げていけるといいなと思います。

 私もまた頑張っていこうと力を頂きました。貴重な機会を頂きまして、ありがとうございました!
ご担当者の方のご尽力にも感謝いたします。

                 雨のなか、風情がありました。
                 帰りに立ち寄った名古屋城より
 IMG_2089 (2).jpg

2017.02.20 グループ/講座
2月の女性のトラウマ読書会は・・

昨日、2月19日(日)の午後は、『心的外傷と回復』を読む、女性のトラウマ読書会でした。
今回は回復の第三段階「再結合」がテーマでした。

回復の第一段階の「安全の確立」、第二段階の「想起と服喪追悼」(トラウマ的な出来事の記憶を再構成し人生に統合する)の後には、回復の第三段階は「再結合」が課題となります。

第三段階では、外傷的な過去の出来事に決着をつけた後、未来を創造するという課題が待ち構えています。新しい自己を成長させ、新しい人間関係を育て、自分を支える信念を改めて発見することが課題です。新しく創った安全の基地から出て、世界に積極的にかかわり、試行錯誤し、現実生活の場で力を持つことに取り組みます。そして、自分自身と和解すること、他者との信頼関係を深めること等について、学びました。

この章の最後には、心理学者メアリー・ハーべイの「トラウマ解消の7つの基準」が紹介されています。

第一はPTSD症状が管理できる範囲に収まっていること
第二はトラウマ記憶と結びついている感情に耐える力をもつようになっていること
第三は記憶の支配権を持つようになっていること(思い出すかどうかを自分で選択できる)
第四はトラウマ的出来事の記憶が首尾一貫した語りものになっていること、それに相応した感情が結びついていること
第五は自己評価の損なわれた分が回復していること
第六は重要な対人関係が再建されていること
第七は意味と信念の首尾一貫したシステムが再建され、外傷ストーリーも包含していること

トラウマの解消に完全はなく、発達の新しい段階に入るとトラウマ記憶が蘇り症状が再発することもありえます。といっても解消のもっともよい指標は、生活のなかで楽しみを味わう能力と自分以外の人々との関係に全面的に入る能力とを取り戻しているかどうかです。過去よりも現在と未来に多くの関心をもち、世間に近づくのに恐怖よりも讃嘆と畏怖とを以てするようになると言います。

毎回、読み直すたびに気づき、発見があり、日頃の臨床を振り返る機会になっています。
しかしこれは決して一人ではできないこと。グループで話あうからこそ生まれる気づきであり、発見であり、自分のなかに消化されていくのだと思います。今回もそれを実感して、「わかちあう」ことができることは本当にありがたいことと、参加者の皆さまに感謝です。

一年を通して読み進めてきた『心的外傷と回復』読書会も、来月はいよいよ最終章です。
次回のテーマは「共世界」。グループについて、つながりの回復について・・振り返ることを楽しみにしています。

なお、ハーベイによるトラウマからの回復の定義については、当研究所のホームページでも紹介しています。関心のある方はこちらも合わせてお読みください。
→「生態学的視点から見たトラウマと回復」(ハーベイ著、村本邦子訳)
→「トラウマからの回復とレジリエンス・モデル~回復の三段階と八次元


            この日、女性ライフサイクル研究所の前のバス通りから。
                   いいお天気で気持ちよかったです。
IMG_2071 (2).jpg




2017.02.13 講師活動
支援者のためのアートワーク、講師を務めさせていただきました

2月11日土曜日は、午後から大阪市にて、認定NPO法人いくの学園主催「虐待・DVを癒す~支援者のためのアートワーク」講座の講師を務めました。

テーマについての講義の後、アートワークを体験いただき、グループで分かち合う時間を持ちました。参加者の皆さまが互いに尊重しあう雰囲気のなか、アートワークとグループワークと、それぞれの時間を心地よく体験いただけたようで、とても嬉しいです。

今回、体験いただいたアートワークは「安全な場所のイメージを創る」。誰もに安全な場所が必要ですが、イメージによる心のなかの安息地なら、必要なときにいつでも利用することができます。心の中に安全な場所をもつことでストレス対処を助け、安全な感覚を高める効果があることがわかっています。

「今ここ」で、安全な場所のイメージを探索することで、自分にとって大切なものへの「気づき」が自然に生まれてくるように思います。イメージの自律性って素晴らしい!
私自身もほっこりと、安全なコミュニティとの「つながり」を感じる、心地よい時間を過ごさせていただきました。

また機会があれば、支援者向けのアートワークのグループも取り組めるといいなと思います。
講座開催にあたりご尽力くださったご担当者さま、スタッフの皆さま、参加下さった皆さまに感謝いたします。

いくの学園さんでは、シェルター、ステップハウス、電話相談の他にも、今年4月からは作業所もスタートするそうです。コミュニティに根ざした活動、素晴らしいです。詳しくはホームページをご覧ください⇒★

なお今週日曜日、2月19日の午後は支援者向け『心的外傷と回復』女性のトラウマ読書会です! 
第10章「再結合」がテーマとなります。


【関連記事】
FLCエッセイ「セルフケアのヒント~アートセラピーの手法を用いてトラウマに対処する」       

             
          会場のクレオ大阪中央にて。図書館の中にカフェ、素敵な空間です。

IMG_2062 (2).jpg

2017.02.02 講師活動
CAREワークショップ、トレーナーを務めさせて頂きました

昨日は大阪府八尾市にて、子育て総合支援ネットワークセンターの職場研修として、支援者向けCAREワークショップを開催させて頂きました。

今回のワークショップは、昨年、女性ライフサイクル研究所主催で開催したCAREワークショップにご参加くださった方が、「CAREを職場でも」とご縁をつないで下さいました。いつもチームとして一緒にお仕事をしておられるという臨床心理士さん、心理相談員さん、保育士さん、保健師さんなど8名が、和気あいあいとした雰囲気のなか、熱心に楽しみながらご参加くださいました。

終了後には「ロールプレイで大人、子どもの両方を体験できるのがよかった。親子関係だけでなく、全ての人間関係に生かせると思います」「わかりやすく、すぐに実践できそう」など、肯定的な感想を頂きました。大人と子どもの絆を強めるコミュニケーションのコツ、CAREプログラムをお伝えできて、私もとても嬉しいです。

CAREはロールプレイを多く使った参加型プログラムとなっているので、講師の私自身もとても温かい気持ちになり、エンパワーされます。ご準備下さったご担当者の方、温かく迎えて下さった参加者の皆さまに感謝です。ありがとうございました!

来週11日(土)は、NPO法人いくの学園主催の支援者向け講座「虐待・DVの傷つきを癒す~支援者のためのアートワーク」で、講師を務めます。現在、参加受付中とお聞きしています。ご関心のある方は、ぜひお越しください。詳しくはこちら⇒2月アート講座.pdf

      会場にて。1.2階は温かい照明とガラス張りが素敵な図書館でした♪

2017.2.1.jpg



 

2017.01.18 講師活動
相談援助について、講師を務めさせていただきました

今日は今年初の講師のお仕事で滋賀に行きました。テーマは「相談援助の本質と基本的な面接技術」、福祉職の皆さまへの研修で、援助関係を形成するための原則、面接の枠組み等の講義やロールプレイ実習などを行いました。

一番伝えたいことは信頼関係を築くこと、そのために大切にして頂きたいことを経験も踏まえてお話させて頂きました。

皆さまがとても熱心で「聞く・聴く」姿勢が素晴らしいなと気持ちよく講師を務めることができました。真摯に取り組まれる援助者の皆さまの姿勢に、私も頑張ろうと力づけられました。
ご準備くださったご担当者の皆さまにも感謝の気持ちです。ありがとうございました!

                                    帰り道、瀬田駅から。山の向こうは京都です。
IMG_2033 (2).jpg

2017.01.12 日々のこと
2017年、仕事始めから一週間がたちました

2017年、仕事始めから一週間がたちました。緩やかに少しずつ・・ちょうどいいペースで仕事モードに入ってきています。

カウンセリングでは、お一人お一人との出会いの時間、対話の時間を大切に、丁寧にお聞きしながら、解決へのお手伝いをさせて頂ければ・・・と、気持ちも新たに新年がスタートしました。

長いプロセスを共に発見的に歩んできた方々がそろそろ終結を迎えようとしていたり、これから一緒に目標に向けての取り組みをスタートさせようとしている方があったり、新年に入って新しく出会う方があったり・・と、人との出会いと別れの日常のなか、落ち着いた気持ちでカウンセリングに向き合えることをありがたく思います。

昨年は親の病気や介護で何かと生活が慌ただしい一年でしたが、親の病や老いから「生きる」ということについて学ばせてもらっていると感じます。今年も、福祉や医療、地域の方々に助けていただきながら、心身ともに余裕をもち、心を鎮め、落ち着ついて仕事ができるように心がけていきたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします!

        雨上がりの空に大きな虹が! お正月に実家に帰って。IMG_2009 (2).jpg

2016.12.26 学び-ワークショップ他
ハンズオン・アドバンス講習会で自己調整とレジリエンスを学ぶ

あっという間にクリスマスも終わり、今年もあと5日となりました。

25・26日の二日間は、浅井咲子さん講師によるハンズオン・アドバンスクラス講習会を開催しました。このアドバンスクラスは、今年の6~7月に開催したハンズオン講習会で(前回の様子はこちら)、アドバンスクラスをぜひ!!という参加者の皆様のご要望により実現しました。

トラウマの影響から自己調整とレジリエンスを取り戻していくために、トラウマの生理学的理解を基礎に、神経系、内分泌系、免疫系にハンズオン(触れること)でアプローチする方法を学ぶこのクラスは、本当に興味深く、身体への知的好奇心、探求心も刺激され、とても満足いく時間でした。また少人数で学ぶクラスのため、和気あいあいとした雰囲気のなか、質問したいことがいつでも何でも聞くことができるのも有り難かったです。

この日、自分自身がでタッチを受けられることも楽しみにしていましたが、タッチはとても心地よく、すぐにストンと寝入ってしまいました。起きた時はスッキリ。毎晩、腎臓へのタッチを自分でしながら寝ていますが、やはり人にしてもらうと違います。タッチでしか感じられない身体感覚や変化はとても興味深いです。

昼休みなど参加者の皆さまとのお喋りも楽しく、一緒に学ぶ仲間がいることを有り難く思いました。遠方より大阪までお越し下さり、惜しみなく教えて下さった咲子先生、オフィスを貸してくださったHさん(今回は研究所が面接使用中のため)、参加者の皆さまにも感謝です。また来年も学べることを楽しみにしています。

             25日の帰り、クリスマスケーキをホールで奮発
FullSizeRender (2).jpg


2016.12.18 学び-学会・研究会
CARE勉強会&EMDR勉強会

 17日の日曜日、午前はCAREトレーナー勉強会に参加するため、東京に行く予定をしていましたが、ちょうどこの日にEMDR東京勉強会があると知り、これはラッキーと勉強会のハシゴをしてきました

 CARE(ケア)トレーナー勉強会は初めて参加しましたが、改訂版マニュアルについて情報を教えていただきました。CAREプログラムの内容、進行などを振り返ることができてよかったです。CAREをよりわかりやすく、効果的にお伝えできるように・・努めていきたいと思います。

 夜はEMDR東京勉強会。講師の先生から、直近のトラウマ的出来事に焦点をあてる「R-TEP」について教えていただきました。講義の後には、お隣の方とロールプレイで練習をしましたが、実際にやってみるのは、わかりやすくて有難たかったです。

 勉強会か終わった後は、いそいでバス停留所へ。土曜日のうちに帰らなければならず、学生時代以来何十年かぶりに夜行バスに乗りました。
 ハードスケジュールでしたが、いろんな方々とお会いできて嬉しく、新しい知識を学ぶこともできた充実した一日でした♪

                斬新なツリー!? FullSizeRender (2).jpg

2016.12.11 日々のこと
12月の『心的外傷と回復』読書会は・・

あっという間に12月も三分の一が過ぎました。今日は晴れて気持ちのよいお天気でしたが、12月らしい寒い一日。

前回のブログから二週間がたちましたが、この間、外での活動では、11月末に保育所での保護者向け講座「イライラしない子育て」の講師を務め、先週末は京都に出向きアタッチメント・セミナーに参加しました。そして本日午後からは、『心的外傷と回復』女性のトラウマ読書会。今日は第8章の「安全」を読みあいました。

「安全」とは、身体の安全、環境の安全のことで、トラウマからの回復過程における最初の課題となります。回復の第一段階の課題「安全の確立」は、まず身体の自己コントロールに焦点をあて、次第に環境に焦点を移すと言います。睡眠、食欲、運動、PTSD(外傷後ストレス障害)のマネージメント、自己破壊的行動のコントロールなど身体のコントロールに始まり、安全な生活状況を樹立し、経済的安全をはかり、自己防御計画をたてることが課題となります。

「いかなる人も独りだけで安全な環境を打ち立てることは不可能である」ので、「適切十分な安全計画をつくるには社会側の支援が不可欠」です。外傷症候群は総合的な治療として、生物学的、心理的、社会的要素のすべてに対して行わなければならないと言います。

トラウマ記憶に取り組む前に、「安全を確立」し安定化をはかることの重要性と、そのためには社会的支援が必要であることを再確認しました。

ところで、読書会などグループや講座は、研究所のグループルームで行っていますが、今日はとても温度が下がっていたので、エアコンと暖房カーペットに加えて「ひざ掛け」も用意。下から体がポカポカ温まり、まるで皆でコタツに入っているようで、心もほっこり。寒さが厳しいときほど、人と一緒に温もるっていいなぁ~と、身も心も温まる時間でした。次回の読書会は来年一月です。

              アタッチメントセミナーの帰り、京都駅ビルから
2016.12.3.jpg

2016.11.25 日々のこと
11月25日は「女性に対する暴力をなくす撤廃国際日」です

 この2週間は、「女性に対する暴力をなくす運動」期間でした。
最終日の今日、仕事が終わった後、大阪のパープル・ライトアップを見に行きました(写真は下記です↓)。

 女性に対する暴力とは、夫・パートナーからの暴力(DV)、性犯罪、セクシュアルハラスメント、ストーカー行為、売買春など、女性や女児の人権を著しく侵害する行為です。

 1999年12月、国連総会では、11月25日を「女性に対する暴力撤廃国際日」として指定しました。この国際日に各国政府、国際機関、NGOに対して、この問題に関する世論を喚起するための活動を行うようにと促しています。

 日本でも毎年、11月12日~25日までの二週間を「女性に対する暴力をなくす運動」の期間として、内閣府をはじめとする関係省庁や地方公共団体でさまざまな取り組みが行われています。

 パープル・ライトアップもこの一つで、女性に対する暴力根絶のシンボルのパープルリボンにちなんで、この期間に全国各地の施設で実施されています。「ひとりで悩まず、まず相談してください」というメッセージが込められているとのこと。

 私にも何かできること・・をと、下記に相談窓口(公的機関)を紹介したいと思います。時々、「どこに相談していいかわからなくて・・」と遠方にお住まいの方からもお電話をいただくことがあります。電話相談の情報の一つとして、お役立て頂ければと思います。

【参考ホームページ等】 
●内閣府男女共同参画局  配偶者暴力被害者支援情報
            DV相談ナビ 0570-0-55210

●警察庁   各都道府県警察の犯罪被害相談窓口
       性犯罪被害相談電話設置一覧表

●法務省   女性の人権ホットライン  0570-070-810
        法テラス犯罪被害者支援ダイヤル 0580-079714  
        ストーカー被害ポータルサイト
      
●厚生労働省 児童相談所全国共通ダイヤル  189

【関連記事】
●DV   「DVを受けている女性を支える~家族、友人、知人として」
   
  DVを受けている女性を支える~なぜ逃げられないのかを理解する
     ドメスティック・バイオレンス(DV)家庭で育った子どものトラウマと回復

●性的虐待 「カウンセリングの窓から~性暴力被害への理解と対応を」

           大阪府のドーンセンターから。パープルライトアップIMG_1909 (2).jpg

           

<前のページへ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11

お問い合わせ・ご予約

© FLC,. All Rights Reserved.