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所長のブログ~ただ今修行中

2020.12.23 講師活動
DV研修、講師を務めさせていただきました

先週12月17日、DV被害者支援のための支援者向け研修にて、スタッフの福田と共に講師を務めさせて頂きました。ご依頼は東京都港区の男女平等参画センター様からで、東京と大阪とオンラインでつないでの研修でした。日中のお仕事を終えた相談員の皆さまがアクセスくださり、私たちは女性ライフサイクル研究所から、「DV理解」と「被害者の回復と支援」の二つを軸にお話させて頂きました。

Zoomでは「場」の空気感かわからないため、上手くいくかどうか不安もありましたが、皆さまが熱心に参加くださる様子が伝わり、また温かいお言葉やご感想もいただき、とても有難い気持ちで務めを終えました。少しでもお役に立てたなら嬉しく思います。

ふと振り返ると、今までDV研修の講師で行かせていただいたのは関西を中心に九州、四国、山陰地方と西日本中心で、関東からのご依頼で講師を務めるのははじめてでした。オンライン研修という形でこうした機会をいただき、心から感謝の気持ちです。

コロナの収束がなかなかみえないなか、オンラインによる支援の方法も模索できればいいなと思います。
コロナ感染拡大にストップがかかりますよう、そして皆様が健やかに年末年始を過ごせますよう心よりお祈りいたします。

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2020.12.07 CARE/PCIT
第10回PCIT-Japan&CARE-Japan合同研究会に参加しました

12月5日(土)、6日(日)の2日間、PCIT&CAREの合同研究会第10大会とプレコンブレスに参加しました。
年に一回、毎年とても楽しみに参加している研究大会ですが、今年の大会テーマは「Internet PCIT Internet CARE」。

大会の基調講演では「オンラインと子育て」について、シンポジウムではコロナ禍で急速な発展したPCITとCAREのオンライン化について取り上げられました。
全国でインターネットを使ったPCITやCAREに取り組んでいる皆様の研究発表、実践報告にとても刺激を受け、エネルギーを頂きました。

大会前日のプレコングレスワークショップでは午前は「PCIT-Toddier」(1歳~2歳半の子ども向けのPCIT)、午後は「インターネットCAREのWSに向けた実践演習」に参加しましたが、どちらも大変学ぶことができ、とても有意義な時間でした。

私たちも今年はインターネットを使ったPCITを提供できるよう研修を受け、現在インターネットPCITに取り組んでいます。
機器類の操作は苦手ですが、一つずつ学びながら、この状況で、今できることを大切に、親子の支援ができればと思います。

CAREのワークショップのほうは、今年はコロナの影響で中止したまま、まだ開催できておりません。
来年にはインターネットを使ったCAREワークショップとして提供できるよう、取り組めれば・・と思います!

昼休みに外へ。紅葉がきれいでした☆

2020.11.22 グループ/講座
30周年記念「よりよい女性支援のために」研修

昨日は一日研修。顧問の村本邦子を講師に迎え、女性ライフサイクル研究所と女性ライフサイクル研究所Felien(フェリアン)のスタッフ向けの研修「よりよい女性支援のために」をオンラインにて開催しました。

全国の婦人相談員さんへの研修を長年継続してきた村本はその経験から「体験を共有することが一番の学びになる」と言います。
村本のファシリティトに従いながら、互いの体験を語りあい、30年の女性を取り巻く社会の変化、歴史を振り返りながら、よりよい女性支援について考えていきました。

創業の精神「女性の視点から女性のサポートを」の原点に立ち戻り、その土台を共有し、そして30年の歴史を経てきた「今」の私たちを、それぞれが相対化して捉えなおす作業となりました。

私自身「よりよい女性支援」の答えは出ないけれど(また答えはないだろうけど)、皆の体験や考えを聞かせてもらうことで、今も何だか頭の中の細胞が活発に動いているような感じです。シャッフルされて、自由に動いている感じで、久しぶりな感覚です。

でも一つ明確になったことは、「ジェンダーの視点抜きには女性支援は語れない」こと。社会構造からみる視点を持ちながら、かけがえのない一人として「その人らしく生きる」ことに少しでもお役立てるよう、これからもスタッフや仲間と共に「よりよい女性支援」のために、研鑽を重ねてゆければと思います。

最後の一時間はZoomお茶会。楽しかった研修会、とにかく時間があっという間に過ぎました。またこうして皆で語り合い、共有できる次の機会を楽しみにしています!

講師をつとめくれた村本、参加くださったフェリアンのスタッフと研究所のスタッフ、皆に心から感謝の気持ちです。

追伸:30周年企画として、年報代金無料ご送付(送料のみかかります)を行っています。ぜひご覧ください。→★

今日もいいお天気。赤とピンクのカーネーションが華やか♡

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2020.11.08 グループ/講座
女性のトラウマ読書会『DVはいま』を読む、スタートしました。

今日から今年度後期の女性のトラウマ読書会がスタートしました。月一回全5回、来年3月まで『DVはいま-協働による個人と環境への支援』を読み進めていきます。
本書はコミュニティ心理学の視点から、当時(2013年発行)のDVを取り巻く状況についてまとめられた本で、DVに関わる様々な立場の専門家が各章を執筆しています。コミュニティにおけるDV被害者支援、加害者対策の全体像を知り、個人への支援はもちろんのこと、コミュニティでの連携や協働について学び、考える上で役立つのではないかと今回本書を取り上げました(研究所顧問の村本邦子も二章執筆しています)。

本日の読み合わせでは、第一章から第三章まで、日本、アメリカ、韓国におけるDV被害者支援、対策について歴史的な変遷をもとに学びましたが、DVは国、人種、文化を問わず世界的な問題であること、そして女性への暴力は未だ解決されておらず課題であることを改めて認識しました。

こうした「読書会」という場があることで、日常から離れて本を読み、参加者のみんなと話し合い共有できることは有難いなと思います。今日もとてもエンパワーされました。これから半年、DVをテーマに焦点をあてて、情報をアップデートしつつ、学びなおしていきたいと思います。

コミュニティ心理学的視点からみた女性の支援について関心のある方は、年報『女性ライフサイクル研究』で取り上げている下記の論文もご覧いただければ嬉しいです。

■メアリー・ハーベイ(村本邦子訳)「生態学的視点からみたトラウマと回復」『女性ライフサイクル研究第9号:特集女性のトラウマと回復』
■メアリー・ハーベイ(村本邦子訳)「女性のトラウマに関わる臨床家の使命」『女性ライフサイクル研究第10号:特集フェミニスト心理学をつくる』







2020.10.18 学び-ワークショップ他
浅井咲子先生による神経自我統合アプローチ基礎編を無事終了しました

今日は午前10~16時まで、浅井咲子先生による「トラウマセラピー・神経自我統合アプローチ・基礎編」を開催しました。8月23日の入門編に引き続き、オンラインによるZoomセミナーですが、今回も咲子先生は大阪にお越し下さり、女性ライフサイクル研究所から、ご講義くださいました。

神経自我統合アプローチとは、愛着の問題を含めたトラウマを、神経系・自我状態の4つのゾーンから把握し、安全に癒しを進めていく方法で、トラウマの神経生物学的理論、構造的解離理論をベースに、浅井咲子先生がわかりやすくモデル化されたものです。トラウマによる「生きづらさ」を診断名ではなく、生き抜くための防衛策のあり方(防衛反応、防衛適応)としてみる視点、神経系の自己調整のための全体へのアプローチ、解決・変容のための自己の部分へのアプローチの道筋を学びました。私自身、セラピーでもっとも大切なこと、クライエントさんにとって安全で安心できる場をいかに創っていくかが大事なことを再確認する思いでした。

ブレイクアウトルームを使って参加者同士、グループでシェアいただく時間もあり、あっという間の6時間。
終了後、参加者の皆様からアンケートも届きましたが、皆さま方がそれぞれ熱心に学ばれたことが伝わり、心から敬意と尊敬の気持ちでした。
直接お会いできなくても、同じ思いをもつ皆さまと一緒に時間と場を共にすることで、安全・安心の温かい輪のつながりと拡がりを実感し、エンパワーされる思いでした。

とてもわかりやすく、参加者の一人一人の声を大切にご講義くださいました咲子先生、熱心にご参加くださいました参加者の皆様に感謝申し上げます。安全と安心の「いごこち」のいい時間をありがとうございました♡

縁の下の力もちでセミナーを支えてくたれスタッフにも感謝です。
学ばせてもらったことを、クライエントさんの回復に役立てるよう、スタッフ皆で研鑽に努めていきたいと思います。

発達トラウマ、解離からの回復に関心がある方は、ぜひ咲子先生が翻訳された『レジリエンスを育む~ポリヴェーガル理論による発達トラウマの治癒』『トラウマによる解離からの回復~断片化した「わたしたち」を癒す』をご覧くださいませ。『トラウマによる解離からの回復』の著者、ジェニーナ・フィッシャーは「本書は専門家だけでなく、トラウマで苦しんでいる人々にも参考にしてもらいたいと願って書きました」と言っています。人は「いろいろな部分がある全体」として理解できることで、自己受容の一歩になるのではないかと思います。

では朝夕とずいぶん寒くなってきましたので、皆さまご自愛くださいませ。


今日のお花。百合がまだ蕾。いいお天気になってよかったです。
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2020.09.13 グループ/講座
9月の女性のトラウマ読書会~『あなたに伝えたいこと~性的虐待・性被害からの回復のために』

本日13日(日 )13:30~15:00まで、オンラインによる女性のトラウマ読書会を開催しました。5月より月一回で読み進めてきた『あなたに伝えたいこと~性的虐待・性被害からの回復のために』(誠信書房)も、本日が最終回となりました。6月~8月は、第Ⅱ部「助けを求めよう」第Ⅲ部「さらなる前進」、本日は第Ⅳ部「知っておきたいこと」を読みあいました。

この本は、性的虐待・性被害からの回復について、10代の子どもに向けてわかりやすい言葉で語りかけてくれていますが、実際には、子どもを支援する大人が知っておく必要があることだと思います。私たち参加者もしっかり理解できていなかったことを整理したり、確認したり、また知らなかったことについて新しい知識を得て、学びを深める機会となりました。

本日読みあった第Ⅳ部「第14章友だちとして知っておきべきこと」から、大切なポイントを抜粋してここで紹介したいと思います。
まずは子どもの身近にいる、親、教師、支援者など子どもと関わる大人が、子どものSOSの声に耳を傾け、受け止められるよう、そして必要なことをしっかりと伝え、また更に子どもを傷つけないように対応する必要があると思います。

★性暴力を受けたことをうちあけてくれた友だちにつたえてあげたい3つのこと
1.「あなたを信じているよ」
2.「あなたのせいじゃないよ」
3.「あなたはひとりじゃないよ」

★性被害にあったことをうちあけてくれた友だちに、言ってはいけないこと
1.「まさか、信じられない」
2.「どうして、あの人があなたにそんなことをしたの? あなたがなにかしたんじゃないの?」
3.「もう忘れなよ。先に進まなくちゃ」
4.「あなたの気持ちはわかるよ」
5.「かわいそうに」
6.「あなたにそんなことをしたやつは許せない」
7.「誤解してるんじゃないの?」

どうしてこの3つを伝える必要があるのか、また言ってはいけないのか、ぜひ本書を読んで理解を深めていただければと思います。

最後の章「第15章サバイバーからあなたへのメッセージ」では、性暴力被害を受けた若いサバイバーの紹介と共に、著者自身のことにも触れられいています。
著者は「これまで出会ってきたサバイバー全員に共通するテーマは勇気です」と言います。著者も性的虐待サバイバーとして、勇気をもって、自分自身の決断を信じ、痛みを抱えながらも、人生の歩みをすすめてこられたことが伝わってきました。
著者からの想いがこもったメッセージも、ここで紹介したいと思います。著者のメッセージが、少しでも多くの人たちに伝わりますように。

*****
最後にわたしからあなたへのメッセージです。
たくさんの天使があなたの人生に舞い降り、あなたを慰め、あなたの価値と大切さに気づかせ、その傷を回復へと変える手助けをしてくれますように。痛みを乗り越えた先は、きっとあります!どうしてわかるかというと、わたし自身もかつては、あなたと同じ場所にいたからです。回復への道のりを歩むことは楽なことではありません。まっすぐな道ではないし、短い道のりでもありません。でも、そこにたどり着いたとき、きっとあなたはがんばったかいがあったと思えるはず! 癒し、愛、友情、慈愛が、あなたの人生や心に注がれることでしょう。そこは、あなたの人生やありのままの、あたりまえのひとりの人間としていられるところです。あなたは、そういう存在として生まれてきたのです。天の恵みを、恵みを、そして恵みを!  シンシア・リン・メイザー
*****

11月からの後期の読書会は、DVをテーマにします。
近いうちにご案内させていただきますので、インフォメーションコーナーでご確認くださいませ。
女性の支援に携わる皆様のご参加をお待ちしています。

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2020.08.26 グループ/講座
30周年記念イベント第二弾「トラウマセラピー・神経自我統合アプローチを学ぶ」入門編を無事終了しました♡

もうすぐ8月も終わりですが、変わらず毎日暑い日が続いています。

先日、8月23日日曜日は創立30周年記念イベント第二弾として、浅井咲子先生を講師としてお迎えし「トラウマセラピー・神経自我統合アプローチを学ぶ」入門編を開催しました。定員30名のところたくさんのお申込をいただきましたが、最終34名で受付を終了し、スタッフ含めて総勢40名でのオンラインセミナーとなりました。

7月23日開催のイベント第一弾はZoomを使用したウェビナーでしたが、今回はZoomミーティング形式でのセミナーで、どちらも初ホストのためドキドキの経験でした。今回は咲子先生も大阪にお越しくださり、研究所からセミナーをご提供くださいました。先生、当日スタッフ、自宅から参加スタッフ含めて、皆で一致団結! 無事に終わったときの達成感を皆で分かち合えたのは何よりの喜びです。

もちろん、参加者の皆様にもご満足いただけたからこその達成感です(後日アンケートを紹介させていただきたいと思います)。
これも参加者の皆様のためにご尽力くださいました咲子先生のおかげです。

先生は、海外でたくさんのトレーニングを積まれ、たくさんの翻訳を手掛けられてきた豊富な知識と経験から、初めて神経系アプローチを学ぶ方にもわかりやすく解説し、お話くださいました。咲子先生に改めて感謝申し上げます。

先生からご寄贈いただいた翻訳出版されたばかりの『トラウマによる解離からの回復 』(国書刊行会)を読み始めましたが、解離(パーツ)のことが詳しく書かれていて、とても興味深いです。

著者のフィッシャー先生は国際EMDR学会の公認コンサルタントでもあるとのこと。
私自身が、これまで解離(パーツ)へのアプローチを学んできたのは主に日本EMDR学会の海外講師の先生方の研修なので、つながりを持って学べることがとても有難いです。

次回10月開催予定の「神経自我統合アプローチ~基礎編」も楽しみにしています!
それまでにスタッフ皆で本を読んで予習しなくっちゃ・・。

8月25日に発行されたばかりの浅井咲子先生の翻訳書。装丁も素敵♡
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暑いなか、お花も頑張ってます!

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2020.08.05 グループ/講座
創立30周年記念イベント第一弾、無事に終えることができました。感謝いたします♡

あっという間に8月に入りました。
先月7月23日は、研究所創立30周年記念イベント第一弾として、浅井咲子先生によるオンラインセミナー「生きづらさからの回復~いごこち神経プラクティス」を開催しました。

当日視聴、録画視聴含めて約80名もの方々にご参加いただくことができました。

「30周年を迎えられた感謝の気持ちを形に」という思いからのささやかな企画でしたが、皆様に喜んでいただけたことを何より嬉しく思います。
ご参加くださり、ありがとうございました!

お世話になっている方々から30周年のお祝いのメッセージもいただきました。
温かいお気持ちを寄せてくださり、有り難く感謝の気持ちでした。

講師の浅井先生には、準備から当日まで大変お世話になりました。
先生はいつも心を寄せて、優しくご対応くださることを有難いことと感謝の気持ちです。

そしてスタッフ皆で、力を合わせて準備し取り組めたことも、とても嬉しいことでした。

こうして無事に終えられたのも、講師の先生、参加者の皆さま、支えてくださる皆さま、スタッフ・・といろいろな人との温かいつながりのおかげです。
本当にありがとうございました!

さて、ほっと一息ついた後、今は次のイベント第二弾の専門家向けオンラインセミナーに向けて準備中です。
無事当日を迎えられますよう、裏方仕事を頑張りたいと思います。

毎日暑い日が続いております。コロナ感染拡大も懸念される状況ですので、皆様もどうぞお身体を大切になさってください。


可愛いピンクのお花で優しい心地に♡
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2020.05.11 グループ/講座
5月の女性のトラウマ読書会は・・オンライン上にて開催しました

昨日5月10日日曜日は、『あなたに伝えたいこと-性的虐待・性被害からの回復のために』を読む、今年度一回目の女性のトラウマ読書会でした。
今年度はコロナウィルス感染防止対策のため、はじめての試みですが、ビデオ会議Zoomを用いてのオンライン上の読書会となりました。

2014年から継続している女性のトラウマ読書会ですが(読書会形式のグループは1990年開設以来続いています!)、これまではハーマン著の『心的外傷と回復』を4年間、エレン・バス&ローラ・ディビス著の『生きる勇気と癒す力』を2年間取り上げ、主に女性のトラウマサバイバーの回復や癒しについて学んできました。今年度は性暴力を受けた子どもの支援のために「子ども」に焦点をあてた本からも学びたいと、本書『あなたに伝えたいこと』を取り上げました。

著者シンシア・リン・メイザーは性的虐待サバイバーとして回復した経験から「10代の男の子や女の子こそ性暴力や性的虐待についての本を必要としているのではないか」と、この本の執筆を手がけました。「10代ならではの問題や関心について語りかけ、さまざまな大変な状況を助け、回復への道のりを歩み始められるような本が必要」と気づいたことからと言います。

今回は「第1部 痛みが始まる」を読みあいましたが、著者は性暴力が犯罪であることを説明しながら、繰り返し「あなたはひとりではありません」「あなたは悪くありません」「あなたが性暴力をまねいたわけではありません」と子どもの目線に立ち、力強く語りかけています。サバイバーになるには、まずその前に「被害者であることを認めること」そして、安全を確保し自分を見だすためのただひとつの方法は「秘密を手放すこと」であると言います。「あなたはすべてを話すことができるはず。安全を手に入れる方法を見つめるために、この先も読み続けてくださいね」の言葉で第一部は終わり、第二部「助けを求めよう」に続きます。

本書を読み、子どもは子どもゆえにいかに自分がおかしいと思うか、責任を感じてしまうか、混乱するかということを再認識しました。だからこそ、著者が言うように「あなたの気持ち、あなたの感覚、あなたの考え、それを信じましょう」と繰り返し伝えることが大切なのだと思いました。

一人で本をさっと読むのではなく読書会で読むと、人と「時間と場所」を共有することにより、より本にもコミットできるように思います。
次回、6月の読書会もオンライン上の予定ですが、楽しみにしています。

コロナウイルスの影響で中止とするのではなく、オンライン上で開催できたことはとても嬉しいですが、実際に集える日がまた来ますことを願っています。

二回目からの参加も可能ですので、関心のある支援者の皆様のご参加をお待ちしています。
詳しくはこちら、お問い合わせください。→★


今朝歩きながら、道端で見かけた植物たち。
咲き終わった花、満開の花、これから咲く花、みなそれぞれに頑張ってるね!
IMG_6387 (002).jpgIMG_6390 (002).jpgIMG_6394 (3).JPGIMG_6396 (002).jpgIMG_6398 (3).JPGFLC玄関のお花。クライエントさんが挿し木の方法を教えてくれました。冬を越え、今年も咲いてくれてありがとう!
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2020.05.04 トラウマ
人との「つながり」に感謝して

連休のさなか、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

緊急事態宣言が発令されて一か月が経とうとしています。
新型コロナウィルス感染拡大防止のために、最前線で働く医療従事者の皆様、また地域医療を支える医療従事者の皆様に心より感謝申し上げます。
そして、私たちの生活を維持するために働いてくださっている皆様にも感謝申し上げます。
休校が続くなか、子どもの命、生活を守るために、様々な工夫をしながら日々子育てに奮闘されている子育て中の皆様にも敬意の気持ちです。

今私にできることは、自分も含めて大切な人の命を守るため、医療崩壊を防ぐために、三密を避け、外出自粛、社会的距離を保つ、手指消毒・・と感染防止を意識した生活を送っています。

コロナ禍は、カウンセラーとしての仕事の仕方だけでなく、価値観にも影響を与えました。
これまで、カウンセラーとして「安全な場所を提供すること」を大切に、研究所の理念として「安全な場所の創造」を第一に掲げ、取り組んできました。
女性ライフサイクル研究所は2002年の法人化と同時に今の場所に引っ越しましたが、それからずっと私にとっても、この場所(=女性ライフサイクル研究所)は大切な場所、愛着のある場所、愛着のある部屋として大切にしてきた想いがあります。
それが今、「何が安全か」を問い直さざるを得ない事態となりました。

密室は避けないといけない、人との距離もあけないといけない・・と、対面により、話し合うというカウンセリングという援助方法、面接室がリスクを伴うこととなりました。
この事態のなかで、クライエントさん、カウンセラーの安全を守るためにはどうしたらいいか、安全だけど安心じゃないことも起こり得る(外に出なければ安全は守られる、かといって安心できるわけではない)、じゃあ、より安全で安心できる方法はないか・・と葛藤しながら、情報を集めつつ試行錯誤する一か月でした。

ようやく連休明けからオンラインカウンセリングを導入できる体制となり、一段落しましたが、これからも生じうる課題に取り組まなければ・・と、試行錯誤は続くだろうと思います。

ただこうした状況のなかで、改めてというか、やはりというか、大切なのは「人とのつながり」であることを実感した一か月でした。
感染防止のために、社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)、人と人との間の距離を1.8m~2mあけないといけなくなりましたが、だからこそ、人とのつながり、心のつながりがより必要で、大切だと思いますし、実際、いろいろな人とのつながりで、今の状況を何とか生きられていることを実感させられました。

他者と話をするのは「オンライン」上となりましたが、スタッフとのメールのやりとりはもちろん、ミーティングもオンライン上で経験し、この状況のなかでつながれることが有難く、温かく、力づけられることを実感しています。

またオンラインカウンセリングを導入するにあたり、スタッフはじめ周囲の皆様から、学びのための様々な情報をいただきました。また臨床関係のメーリングリストや所属学会からは、コロナ禍における心理支援について、有志の方々が最新の情報を翻訳し届けてくださいました。そのなかで、人やコミュニティ、ネットワークの網の目のなかで支えられていることを実感し、本当に有難く思う次第です。いただいた情報を整理し、自分にできることから役立てていかなければと思います。

これからも「安全な場」として心理的支援を提供できるよう努力していきたいと思いますので、引き続き、女性ライフサイクル研究所の臨床活動をご理解いただき、ご支援いただければ幸いに存じます。

皆さまもご自身のお身体を大切に、少しでも安心できる人とのつながりが保てますようお祈りいたします。
そして一日も早く事態が収束に向かいますよう心よりお祈りいたします。

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