あっという間に11月に入りました。夜は冷え込むものの、この連休も日中は温かく、日光浴が気持ちよいです。みなさまはいかがお過ごしでしょうか。
本日日曜日は、月一回の女性のトラウマ読書会。今年度5月から『日常に埋め込まれたマイクロアグレッション』を読み進めてきましたが、本日からセクション3「集団固有のマイクロアグレッション」に入り、第7章「人種/民族に関するマイクロアグレッションとレイシズム」を読みあいました。
現代的レイシズム(人種差別)は白人優越主義による偏見にみちた信念や態度を通して有色人種を貶める世界観に反映され、人種(本書では、アフリカ系アメリカ人、アジア系アメリカ人、ヒスパニック系アメリカ人、アメリカ先住民)それぞれへのステレオタイプ的なイメージを形成し、日常生活における慢性的なマイクロアグレッションとして生じること、そしてレイシズムが心身の健康に有害な影響を与えていることについて(トラウマにもなりうること、様々な心身の病気や寿命に影響すること)学びました。
現代的レイシズムは高度にごまかされ、信念体系に組み込まれ、社会の政策や制度、構造に埋め込まれているということを、著者は例や社会的出来事・歴史的背景もあげながら解説してくれているので理解の助けとなっています。
本書で初めて知ることも多く、理解しきれないこともあるのですが、世界で起こっていることに目を向ける機会となっています。米国社会のことだけでなく、日本国内においても民族差別は歴史的に起こっていることでもあるので私達の足元にも目を向ける必要があります。特権階級による抑圧の歴史を学び、今も変わらないことには暗い気持ちになりますが、読書会でメンバーと共有することで勇気づけられ、エンパワーされています。
何ができるか・・はいつも課題ですが、まずは歴史を学びながら今も社会に潜んでいる偏見や差別、マイクロアグレッションについて学びを深められればと思います。
次回、来月は第8章「ジェンダーに関するマイクロアグレッションと性差別」を読みあいます。自分自身の身近な問題として、また女性の視点から女性のカウンセリングをしているカウンセラーとしても、より学びを深められたらと楽しみにしています。