- 2020.02.10 トラウマ
- 2月の女性のトラウマ読書会は・・
昨日日曜日の午後は2月のトラウマ読書会。
寒さは厳しいですが明るい日差しに和みながら『生きる勇気と癒す力~性暴力の時代を生きる女性のためのガイドブック』「第5章 真実を見すえる-サバイバー攻撃に応えて」を読みあいました。
本書の初版は1988年、1994年の第三版改訂版で「第5章」が加えられました。第5章では1992年から始まったバックラッシュ(性的虐待記憶をめぐる論争)を、著者は多くの文献や情報をもとに分析し、歴史的政治的な文脈で見直しています。そして、サバイバーが自分自身の感覚、身体、記憶を信頼し、癒しに取り組めるようにと、積極的に敬意をもって前進する指針を示しています。
5章は読みながら真に迫るものがありました。たくさんの文献や情報を冷静に分析しながら、サバイバーが傷を深めないよう「一番大事なのは自分の気持ち、要求、そして選択です」と力強くエンパワメントし続ける著者に、深く尊敬の念を抱きました。
最後の項目「将来の展望」では「社会が子どもの安全とすべてのサバイバーの癒しに向けて闘いつづけるか、それとも集団的否認に屈し、再び真実を葬るか。私たちはその岐路にたたされている。虐待された子どもや大人のために、そして現在進行中の虐待をくい止めるためにも私たちの責任を再確認しましょう」と言います。
バックラッシュは2000年代に急速に終息したそうですが、わが国ではどうでしょうか・・。
2020年は刑法性犯罪の見直しの年、性暴力被害の実態に即した刑法改正の実現を目指し、全国各地でフラワーデモをはじめ様々な活動が起こっています。性的安全、そして人権が守られる社会の実現を心より願います。
来月、本書の読書会は最終回を迎えます。関心のある皆様のご参加をお待ちしています。→詳しくはこちら
暦の上ではもう春。梅が咲いています!