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所長のブログ~ただ今修行中

2023.12.29 日々のこと
2023年の締め括りに~仕事納めと「バケモノの子」観劇と

昨日は研究所の仕事納め。今週は恒例のクリスマス会や大掃除もありました。

一日遅れのクリスマスは夜のお食事会。ベテランスタッフからフレッシュなスタッフまで皆で楽しいお喋りにあっという間に時間が過ぎ、プレゼント交換も忘れそうになるというハプニングも(もちろん最後無事に交換できました)。こうして温かい時間を共有できるのは本当に幸せなことです。温かいつながりをしみじみ味わいました。また来年も頑張ろう~とエネルギーをもらいました。

大掃除もスタッフの協力であっという間にきれいになり、感謝感謝。掃除のあとは、部屋の「気」の流れがよくなるような気がします。来年も、スタッフ皆でこの「場」を大切にしながら、来談くださるクライエントさんを大切にお迎えしてゆければと思います。

今日は自宅の大掃除もまだ途中ながら、劇団四季のミュージカル「バケモノの子」の観劇にいきました。
久しぶり劇団四季のミュージカル。ダンスの躍動感、心に響く歌、すごい舞台装置・・とワクワクしながら一気に物語に引き込まれていきました。そして最後のクライマックスあたりから涙が止まらなくなりました。声を出さないように必死でこらえながら、こんなに涙がポロポロ出るなんて自分でもびっくりでした。

数年前、映画「バケモノの子」を教えてくれた思春期のある女の子のこと、30年前「子どもの心」に寄り添いたいと思春期外来で勤めたこと等、心の闇についての諸々イメージが浮かびつつ、物語に感情移入し、懐かしさ(本当の自分を探す子ども心に)と切なさ(子どもを守りたい親の心に)が入り混じりながら、見入りました。

帰宅して、「たしか、映画をみたときに、エッセイに書いたような気がする・・」と検索すると自分が書いたエッセイやブログが見つかりました。忘れていたのはお恥ずかしいことですが、8年前に映画をみた自分も感動していました(今読み返すと気恥ずかしいですが、下記にリンクしますので、よろしければお読みください)。

「バケモノの子」、思春期の子どもをもつ親後さんにはぜひ観てほしい物語です! 
子どもの成長、他者の成長を応援することは、自分が成長することでもあると気づかせてくれます。

生身の人間が表現する舞台、ミュージカルは情熱的でやはり好きだわ~と余韻を味わいつつ、このエネルギーを糧に、また来年も元気に頑張っていこう~と思います。

今年もこのブログを読んでくださって、ありがとうございます。
来年もどうぞよろしくお願い致します。
みなさまもどうぞよいお年をお迎えくださいませ。

【関連記事】
FLCエッセイ「思春期の子どもの成長を支える~バケモノの子を観て思い巡らしたこと


暑い夏を越え、今年の冬も綺麗に花を咲かせてくれました。
シクラメンの逞しさに毎年感動させられます。

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2023.12.10 学び-学会・研究会
12月の学び~PCITとCARE、女性のトラウマ読書会

先週日曜日12月3日はオンライン開催が二つ重なり、第13回PCIT-Japan&CARE-Japan合同研究会と定例の女性のトラウマ読書会でした。

今年の合同研究会のテーマは「親子のきずなを深めるために~PCITとCAREが児童福祉領域でできること」。社会的養護に関する基調講演、シンポジウム「児童相談所におけるPCITとCAREの実践」まで幅広くお話を伺いました。社会的養護、親子支援など法改正をうけて社会で新しい取り組みが始まろうとしていることを知りました。養育者との安定した愛着(アタッチメント)形成し、心身ともに健やかに養育されるよう仕組みが整っていくことを願ってやみません。前日はPCIT-Japanのプレコングレス企画にも参加しましたが、こうして参加させて頂くことで「小さな一歩でも私達にできることをやっていこう」とエンパワーされました。

女性のトラウマ読書会では第8章「ジェンダーに関するマイクロアグレッションと性差別」の読みあい。本書によると、「あからさまな形の性差別は法的措置が取られることもあり対処にそう困らないが、狡猾なマイクロアグレッションは捉えがたく不可視であるため、潜在的で対処がとりにくい」と言います。あからさまなDVやセクハラは法的な対処策がありますが、メディアや社会のなかにある性差別や性的な対象化のメッセージは対処がとりにくいといえるでしょう。日常的に起こるジェンダーのマイクロアグレッションも身体的、精神的にも深刻な影響を与えることがわかっています。
社会の根底にある根深い問題を思うと無力感に襲われそうになりすが、読書会のメンバーと共有することで「自分にもできることをやっていこう」という気持ちになれます。まずは「知る」ことが大事です。もう一度読み返し、女性のメンタルヘルスのサポートに活かしていけるようにと思います。

今週は白(百合、カスミソウ)とピンク系(トルコ桔梗、ガーベラ、菊?)

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2023.11.28 学び-学会・研究会
臨床心理士、対面研修に参加して

昨日の日曜日はぽかぽかいいお天気。私はというと対面での研修で一日外出。久しぶりに大阪府臨床心理士会主催の合同研修会に参加しました。

私が参加したのは、臨床心理士で産婦人科医師の河野美江先生による「あらためて性の基礎知識を学ぶ」(午前の部)と、臨床心理士の本岡寛子先生による「認知行動療法におけるケース・フォーミュレーション」(午後の部)。河野先生からは「女性の性についての基礎知識」のほか「性の多様性」「性暴力被害者への支援」「大学生にたいする性教育」について最新の情報も含めて予防的なお話をお聞きでき、知識をアップデートすることができました。午後は認知行動療法の理論と技法とを整理することができ、どちらも参加してよかった~と満足感で帰路につきました。

今年は対面での研修も復活し、こうして自分の足で歩き、電車に乗り、いろんな人と交わる等、外の世界と関わる時間はとても新鮮に感じられます。ただ遠方の研修に出るのはまだ億劫に感じられ、行動範囲は関西圏に留まっています (プライベートでのお出かけも含め)。来年は関西から外に出る機会もあるかな~と、楽しみにしています。

お昼休みは会場の周辺をうろうろし、小さな公園でお弁当を食べました。
日差しがぽかぽか気持ちよく、シャボン玉を飛ばしている母と子の姿にもほっこり。

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2023.11.20 学び-ワークショップ他
複雑性トラウマ・解離・愛着、について学ぶ

11月も後半に入りました。あと一か月で年末。
自宅も研究所も片づけ、整理整頓したいモードにスイッチが入ってきています。でもまずは計画を立てて、コツコツやっていこうと、気持ちを落ち着けつつ・・。
一方で、11月はZoomでの研修や講座視聴など、学習の予定もあり忙しくなりそうです。

まず昨日日曜日は、Zoomでの学習。大河原美以先生のZoomライブ講演会「複雑性トラウマと解離の理解~事例を通して学ぶ」に参加しました。
大河原美以先生は元東京学芸大学教授で現在は大河原美以心理療法研究室を主宰されています。私自身は、先生が翻訳された『言葉がない時~EMDRによる早期トラウマの修復』をはじめ、EMDR学会でのご発表や様々なご著書を通して間接的に学ばせていたただき、親子相談、親子のトラウマ臨床に多くの示唆をいただいてきました。このたび直接こうしてお話が聞ける機会があると知り、またとないチャンス、ぜひお聞きしたい!と参加させて頂きました。

まず事前学習として3本の動画「感情のコントロールをどう育てるのか?(前編)」「感情コントロールを育てるための関わり(後編)」「複雑性トラウマ・愛着・解離を理解する」で基礎理論を学んだのですが、本当にとてもわかりやすく、知識の整理ができました。そして当日の講演会では、事例には感情移入しながら聞き入り、味わい深く有意義な学びの時間となりました。子どものもつ力ってすごい、です。そして、子どもと家族の変容を支えた黒子としての先生の(心理療法士として)お仕事とお人柄に尊敬の念を抱きました。

「寄り添い、共に悩み続ける」こと。講演会を通して「初心忘るべからず」と心理臨床家の基本姿勢の大切さに立ち戻ることができ、また希望をいただけてとても有難い気持ちです。「感情のコントロール」についての動画は、現在無料で提供くださっているのも、大変有難いことです(関心のある方、いろんな方にお勧めしたいです)。  また動画や本を見直し、子どもや家族の相談に活かせていければなと思います。


ポンポン菊が可愛いかったです。
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2023.11.05 グループ/講座
11月の女性のトラウマ読書会~人種/民族に関するマイクロアグレッションとレイシズムについて学ぶ

あっという間に11月に入りました。夜は冷え込むものの、この連休も日中は温かく、日光浴が気持ちよいです。みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

本日日曜日は、月一回の女性のトラウマ読書会。今年度5月から『日常に埋め込まれたマイクロアグレッション』を読み進めてきましたが、本日からセクション3「集団固有のマイクロアグレッション」に入り、第7章「人種/民族に関するマイクロアグレッションとレイシズム」を読みあいました。

現代的レイシズム(人種差別)は白人優越主義による偏見にみちた信念や態度を通して有色人種を貶める世界観に反映され、人種(本書では、アフリカ系アメリカ人、アジア系アメリカ人、ヒスパニック系アメリカ人、アメリカ先住民)それぞれへのステレオタイプ的なイメージを形成し、日常生活における慢性的なマイクロアグレッションとして生じること、そしてレイシズムが心身の健康に有害な影響を与えていることについて(トラウマにもなりうること、様々な心身の病気や寿命に影響すること)学びました。
現代的レイシズムは高度にごまかされ、信念体系に組み込まれ、社会の政策や制度、構造に埋め込まれているということを、著者は例や社会的出来事・歴史的背景もあげながら解説してくれているので理解の助けとなっています。


本書で初めて知ることも多く、理解しきれないこともあるのですが、世界で起こっていることに目を向ける機会となっています。米国社会のことだけでなく、日本国内においても民族差別は歴史的に起こっていることでもあるので私達の足元にも目を向ける必要があります。特権階級による抑圧の歴史を学び、今も変わらないことには暗い気持ちになりますが、読書会でメンバーと共有することで勇気づけられ、エンパワーされています。
何ができるか・・はいつも課題ですが、まずは歴史を学びながら今も社会に潜んでいる偏見や差別、マイクロアグレッションについて学びを深められればと思います。

次回、来月は第8章「ジェンダーに関するマイクロアグレッションと性差別」を読みあいます。自分自身の身近な問題として、また女性の視点から女性のカウンセリングをしているカウンセラーとしても、より学びを深められたらと楽しみにしています。

2023.10.29 講師活動
支援者の二次受傷について、講師を務めました

 10月もあと僅かとなりました。今月26日は、奈良県女性センターで開催された女性相談機関研修会にて「支援する人の傷つきとその対応~二次受傷しないために」をテーマに講師を務めさせていただきました。

 奈良県女性センターに伺うのは2回目。担当者さんが打ち合わせから当日まで丁寧にご準備くださり、心地よく講師を務めることができ感謝の気持ちです。懐かしい方がお声かけてくださり、人とのつながりやご縁にありがたい気持ちになりました。

 二次受傷(secondary traumatization)とは、被害者を支援する支援者がトラウマを負うことです。支援者が被害者に共感的に関われば関わるほど、他者に起こったトラウマによって自身が傷つき、影響を受けることです。二次受傷は、二次的外傷性ストレス、代理受傷、共感疲労、外傷性逆転移など、様々な名称で概念化されています。 二次受傷は起こるか起こらないかではなく、いつ起こるかの問題と言われます。
 今回の研修会では、二次受傷の予防(一次予防から三次予防まで)のために、援助者のセルフケアや支持的な環境の必要性・・などお話させて頂きましたが、参加くださった皆様の健康と予防のために少しでもお役にたてたなら嬉しいです。支援者の二次受傷とその予防については、これからも問題意識をもって取り組んでいきたいテーマです。
 
 奈良はこれから紅葉がきれいな季節。当日研修会の後は研究所に直帰でしたが、また奈良を訪れてみたいなと思います。

ピンクのポインセチアが綺麗です。
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2023.09.27 日々のこと
この一年の目標は、身体づくり! 身体を知り、仲良くなり、動かそう。

9月もあと3日で終わるというのに、日中はまだ暑い日が続いています。
この一週間もあっという間でしたが、私にとっては一つの節目の日、お誕生日を迎えました。

娘に「どんな一年にしたい?」と聞かれ、ばっと頭に浮かんだ言葉は「身体づくり」。
肩こり、首こりは慢性的にありましたが、最近は腰が痛い、足が痛い・・と気になるようになりました。原因の一つとして思い当たるのは、運動不足!  とにかく「座りっぱなし」の時間が長いのが日常です。仕事はもちろん、自宅でもパソコン開くと椅子に座る時間になり、ついつい「座りっぱなし」に。「座りっぱなし」の習慣を改善するため(このブログ書くときも座ってますが)、とにかく「動く」「歩く」と心に(脳に)言い聞かせています。日常動作で気を付ける以外にも、定期的に通えるところを探し中です(今はピラティスに関心あり)。

さて、23日、24日は「赤ちゃんの発達を理解するセミナー~安全を基盤にしたヒトの発達」(こころとからだらくらく相談りぶる主催)に参加しました。講師はりぶる代表・臨床心理士の金光姫先生。セミナーは、フェルデンクライスをベースにした「シェルハブメソッド®」とボリヴェーガル理論の視点からの講義と体験型ワークショップということで、シェルハブメソッド®って何? 、知りたい、体験してみたい~と関心をもちました。

シエルハブメソッド®とは、赤ちゃんの「安全・安心・健やか」な発達に焦点を当てたアプローチで、フェルデンクライスの指導者、イスラエル のハバ・シェルハブ博士が開発されたものです。セミナーでは、シェルハブメソッド®の「ぽんぽんむぎゅう」というタッチをペアで体験させていだたきました。赤ちゃんへの「ぽんぽんむぎゅう」は、赤ちゃんの「体の地図」を作ること、つまり体の地図が脳のなかに作られると説明されています。この「ぽんぽんむぎゅぅ」がとっても気持ちよく、この心地よさが「安全、安心」の身体感覚の基盤になるのかな~と実感しました。

日頃の臨床では、早期の発達性トラウマにSEやEMDRなどの身体志向のアプローチを使っていることからも、人間が赤ちゃんの頃からどうやって身体を知り、身体を体験していくのか、ほんの少し体験できたようで、とても興味深かったです。貴重な学びの機会をいただき心より感謝いたします。

まずは、私自身の身体を知り、仲良くなるために、自分自身に「ぽんぽんむぎゅう」をしてあげたいなと思います。そして、筋肉、関節もしっかり動かしてあげなくちゃ。

お花は秋らしい色合い☆彡
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2023.09.19 ソマティック・エクスペリエンシング®
関西SE™トレーニングのアシスタントに参加して

2023年9月6日~11日まで大阪で開催されたSE™(ソマティック・エクスペリエンシング)上級トレーニングにアシスタントとして参加しました。2020年9月にスタートした関西SE™トレーニング、最初の2年間はコロナ禍のなかオンラインでの開催でしたが、今年3年目の上級トレーニングは3月に引き続き9月も対面で開催されました。無事に3年間を終えることができ、感謝と安堵の気持ちです。

やはり、対面でのトレーニングは楽しい~に尽きます。
今回も受講生の皆様と一緒に学びながら、トライアド(小グループでの実習)のアシストをさせて頂き、大変充実した学びと交流の時間をもつことができました。熱心な受講生の皆さんとご一緒でき、最後の日にはとても愛おしい気持ちになりました。また、今回はSEタッチを学ぶ内容でしたが、講師のデイブのレクチャーに始まり、有機体である身体について深く学ぶ時間となり、SEの魅力に再び探求心も刺激されました。
同期の仲間が参加しているのも心強く、10年の年月を経て再会し、また一緒に楽しめることも嬉しいことでした。

日常にもどり早一週間が経ちましたが、トレーニングでいただいたパワーで今もまだ「気」で満たされている感じです。また関西トレーニングがあればアシスタントとして参加したいな~と未来を楽しみにしつつ、日々精進してゆければと思います!

SE™トレーニングに関心がある方は、こちらをご参照ください。→SE™-Japan

連休明けの火曜日、近所のお花屋さんはお休み。先週末から持ちこたえてくれたお花にありがとう。
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2023.08.28 CARE/PCIT
「CARE」を学ぶ子育て講座のご報告&ご案内

8月も残すところあと僅かとなりました。
昨日日曜日は、この一か月間全三回で開催してきた「DV被害を受けた女性のためのオンライン子育て講座~ペアレンティングプログラムCAREを学ぶ」(以下、CARE講座)の三回目を無事に終えました。
今回はCARE講座のご報告とCAREワークショップのご案内をさせていただこうと思います。

昨日の最終日は、親御さんが日々取り組まれた「CAREダイアリー」やお子様の変化の様子をお聞きしながら、三回目のテーマについて学んで頂きました。毎回しっかりと学ばれ、CAREで学んだスキルを遊びの場面を中心に日常生活にも取り入れられた親御さんの努力に心より敬意を表します。
親と子の間に笑顔が増えることは、私達にとって何より嬉しいことです。これからもCAREを親子に届けてゆければ・・とエンパワーされました。ご参加くださいました親御さん心より感謝申し上げます。

ちなみに、私がCAREの取り組みはじめた動機には日常の臨床活動が原点にあります。
カウンセリングでは、トラウマからの回復と癒しのお手伝いをしていますが、複雑なトラウマの背景には子どもの頃の愛着のトラウマ、傷つきが少なからずあります。臨床では愛着の傷つきの修復に取り組んでいますが、トラウマの世代間伝達予防のためにできることを・・と始めたのがCAREやPCITの活動です。子どもたちが大人と温かい関係性(愛着の絆)を築いていけるようにと願っております。

さて、CAREの内容を少し紹介させていただきます。
CAREとは、Child-Adult Relationship Enhancementの頭文字をとって名づけられたもので、「子どもと大人の関係を強める」ペアレンティング・プログラムです。プログラムは2つのパートに分かれており、前半は「子どもとよりよい関係を築くためのスキル」、後半は、子どもがより大人の言うことを聞きやすくなるための「効果的な指示の出し方」について、体験的に学んでいただく内容となっています。

大切なポイントは、まず前半で学ぶ「よい関係性」という土台があってこそ、後半の「よい指示の出し方」が役立つということです。なので、まずは前半で学ぶ「よい関係性」を築くためのスキルを習得いただくことが大切となります。子どもが大人の指示に従うのは「強制」ではなく、子どもが大人を信頼できることが大切なのです。

CAREプログラムについてもっと知りたい方、学びたい方は、CARE-Japanホームページをご覧ください。全国各地域のCAREファシリティターがCAREワークショップを提供しております。

なお、女性ライフサイクル研究所では、少しずつの歩みですが、CAREの普及に取り組んできました。研究所主催の専門家向けワークショップは2015年より毎年開催、この3年間はコロナ禍によりお休みしていましたが、今後また再開できればいいなとスタッフと検討中です。
また、地域の子育て支援機関、女性支援施設、社会的養護施設等など、講師として地域に出向き、専門家向け向け、親向けのCAREワークショップを提供してきました。こちらもコロナ禍で一旦ストップしておりましたが、昨年より対面でのワークショップもご依頼を受けています。これからも、地域で子どもと関わる支援者の皆様にぜひCAREを学んでいただき、支援に役立てていただけければいいなと願っております。

現在は研究所では、CAREファシリティターも私を含めた3名に増えました。9月末には4名になる予定です。ご要望がありましたら、ファシリティターが地域に出向きますので、ぜひCAREを学ぶ機会をもっていただけましたら幸いです。


講座第二回目(8月6日)、研究所にて。

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2023.07.26 トラウマ
EMDRによる統合的なアプローチ、NEST(神経感情的・身体化・自己セラピー)を学ぶ

昨日、一昨日は天神祭り。4年ぶりの開催で、天満・天六界隈も活気にあふれていました。
研究所は天神橋5丁目に位置するので、静かにしていると外からお囃子や太鼓、ワッショイの掛け声も聞こえてきます。昼ご飯を買いに商店街にでると、御神輿と出くわし、御神輿を担ぐ若者からベテランの方々の力強い掛け声、熱気に、思わず足を止めて見入りました。大阪の夏の風物詩、天神祭りが帰ってきた・・と、私もエネルギーをわけて頂きました。

さて先週末から金・土・日曜の3日間は、神戸元町で開催されたEMDR学会大会と継続研修会に参加しました。この2年はコロナ禍でオンライン開催でしたが、久しぶりの対面での開催! 新鮮な気持ちで3日間の大会、研修会を満喫しました。

2日間の継続研修の講師は、ワシントから来日くださったサンドラ・ポールセン先生。テーマは、ポールセン先生が研究開発されたN.E.S.T(Neuroaffective Embodied Self Therapy)、神経感情的身体化自己セラピーについて。NESTは、早期のトラウマやネグレクトを含む複雑なトラウマに対応するために開発された「EMDR・自我状態療法・身体療法」を統合するアプローチです。

ポールセン先生の来日は三度目で、一回目は解離を扱う自我状態療法、二回目は早期トラウマへのアプローチを学ばせて頂きましたが、今回はそれを統合する形でNESTとして、EMDRによるトラウマ記憶の処理段階に至るまでのセラピーの道筋について、体系的に示してくださいました。
先生が教えてくださったことは私にとっては灯台の明かりのようでした。旅の途中、方向を見失いそうなときでも、先の到着地点の明かりが見えて、そこにたどり着くまでのプロセスも明確であると、それを手掛かりに前に進んでいくことができます。先生が
教え導いてくださったことを役立てていけるように、翻訳書を読み返したいと思います。

研修会の合間は、懇親会に参加したり、一緒に参加したスタッフと元町の中華ランチを堪能。帰りは、スタッフお勧めの中華肉まんもお土産に。こうしたお楽しみがあるのも対面での研修だからこそ。やっばり対面がいいよな~と、先生やその場の一体感のエネルギーに包まれながら、人と一緒に学び、楽しみ、満喫できたのは本当に有難いことです。心から感謝です。

御神輿? も休憩中。
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