- 2025.07.23 トラウマ
- 「摂食障害へのEMDR」を学ぶ
7月20日21日の2日間、立命館大学で開催された「日本EMDR学会第20回ワークショップ(継続研修)-摂食障害へのEMDR」に参加しました。
講師は複雑性トラウマ、解離、摂食障害を専門とするスペイン人心理学者のナタリア・セージョ博士(Natalia Seijo,PhD)です。摂食障害は「トラウマ」「アタッチメント」「解離」に根差した複雑な状態であると、その困難を理解するための体系的なアプローチをEMDRも含めてご教授くださいました。何をもって摂食障害というのか、摂食障害は自分を「守る」働きであること、「その人がどんな人生を歩んできたのか」その背景から理解すること、治療的絆(Therapeutic Bond)を育むことの重要性について、そしてEMDRを用いた介入として準備段階の「安定化」から処理段階の「プロセッシング」までセラピーの全体像を示してくださいました。
先生のお話は非常に整理されていてわかりやすく、有意義な学びの時間でした。温かくエネルギッシュで、丁寧に臨床をされている姿勢にも感銘を受け、尊敬の念とともに学ばせていただけたことに感謝の気持ちです。
また「食事は家族や感情と深くつながっている」「摂食行動は食文化として世代間で受け継がれるもの」という先生のお言葉に、思わず自分自身の歴史を振り返りました。私は前世代から何を受け継いできたのだろうか(無意識下で)・・とそんな問いが自然と湧き上がりました。
また、コロナ渦以降SNSの影響で摂食障害が増えていると話されていました。ボディイメージは周りからのメッセージの影響も受けるようです。摂食障害は私たちの身近にある社会課題といえそうです。
食と心、身体とのつながりを改めて見つめ直す機会として、今回の学びを今後の臨床や日常にも活かしてゆければいいなと思います。
2日目の朝、立命館大学いばらきキャンバスにて![]()





