- 2016.10.02 グループ/講座
- 今月の『心的外傷と回復』読書会
あっという間に10月になりました。今日は10月とは思えないような蒸し暑い一日でした。
午後からは『心的外傷と回復』女性のトラウマ読書会でしたが、今日の読みあいは、第五章「児童虐待」。
この章では、児童虐待が子どもにどのような心理的影響を与えるのか、児童期の慢性的・反復的トラウマについて、生存者の証言や研究をもとに詳しく書かれています。
虐待者と一次的愛着を保つために子どもは様々な心理的防衛を働かせること、解離による虐待の否認、「もう一人の自分」たち(断片的人格)の発生、自分は「生まれつきの悪い子」という自己感覚の発達、またそれをカバーするために「いい子」であろうと努力し続ける等、アイデンティティの問題や人格の断片化が起こること、そしてそれは成人してからも対人関係を妨げるということを再確認しました。
週末、DVの子どもへの影響についてインタビューを受けた記事が配信されましたが(→詳しくはこちら)、DVも子どもにとっては虐待的環境です。虐待・DVが起こっている家庭は世間から孤立していますが、子どものSOSのサインに周囲が気づくことができればと思います。
この読書会は13時半からスタートし、15時までのグループですが、いつもお昼に集合して、スタッフと一緒に「場」を整えて準備します。日曜日は平日とは違って、時間がゆったりと流れるように感じます。ほんの僅かな時間でも、ゆったりした時間の流れを感じると、ほっと一息つきます。参加者の皆さまも楽しみにして下さっていることを嬉しく思います。
明日からまた一週間が始まります。日々の臨床をコツコツと積み重ねていきたいと思います。
少し曇り空、公園も静かでした。