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所長のブログ~ただ今修行中

女性相談員(支援者)研修|TVIC(トラウマ・バイオレンス・インフォームド・ケア)の視点とセルフケア

三寒四温の日が続きますが、今日の日中は温かな日差しが嬉しいお天気です。

さて、3月11日の午後、あかし男女共同参画センター様からのご依頼にて職員研修の講師を務めさせていただきました。前回の2020年に担当したテーマは「二次受傷とセルフケア」。今回はこのテーマを更に深め「バーンアウト・代理受傷を防ぎ、長く健やかに支援を続けるために」と題し、セルフケアと組織によるケアについて取り上げました。
女性相談員の方から事務職の方まで、日頃女性支援に携わる職員の皆さまが、熱心にご参加くださり、私自身もとてもエンパワーされる思いでした。

研修会場の「複合型交流拠点ウィズあかし」は、駅からのアクセスもよく、市民の皆様が集まりやすいショッピングセンターのなかにありました。エレベーターを降りてセンターに向かうと、受付から図書コーナー、その奥の研修室と、その場の空気感が凛として静かで、とても心が落ち着くようなスペースが拡がっていました。そこに、職員の皆さまの「来談される女性への思いやり」を感じ、深く感じ入りました。

また研修会場ではお花や休憩時間の音楽やお茶もご用意くださり、アットホームな温かさに包まれました。温かくお迎えくださり、皆様と共に過ごさせていただいた時間は、私にとっても、同じ女性支援者として、温かなつながりを感じる時間でした。女性支援に携わる職員の皆さまが、健やかで仕事を続けられることは、よい支援を女性に届けることと同義です。
皆さまのご健康とご活躍を心より願いました。

さて、今回の研修の準備をする過程で、「トラウマ・バイオレンス・インフォームド・ケア(TVIC)」の概念について知りました。TVICでは、トラウマを個人を取り巻く構造的・社会状況によって維持される現象であると捉えます。そして、支援の場においていかに新たにトラウマを生み出さず、維持させないかを考えます。また援助者自身も傷つきやすい生身の人間であると「援助職についている人は誰でも、代理トラウマの危険にさらされている」と、代理トラウマの予防や対処を組織で行うことを推奨しています。

私はこのTVICの概念に深く感銘を受け(これまで学んできたハーマンのトラウマと回復・真実と修復、メアリーハーベイの生態学的視点などと繋がります)、今回の研修でもぜひこの視点を紹介したいと取り上げさせていただきました。

研修では、TVICという社会構造的な視点を持って「女性相談」を捉えつつ、実際のケアではポリヴェーガル理論に基づいた身体へのアプローチを取り入れたエクササイズを行いました。このマクロとミクロ、社会と身体(生理)の両視点が、支援の現場には不可欠だと再確認しました。

エクササイズやワークをしていると3時間という研修時間はあっという間。皆さまとの一期一会となるような出会いであっても、シスターフッドのような女性同士の温かなつながりを感じさせていただきました。研修に関わってくださった皆様に心より感謝申し上げます。

TVICについては、これからまた学べる機会があればいいなと思います。
女性支援・女性相談に携わる方々が健やかに支援を続けられるために、個人の努力だけではなく、組織によるケアが充実していきますようにと心から願っています。

シスターフッドのような温かなつながりを感じて感謝です
3月11日 明石.jpeg