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所長のブログ~ただ今修行中

2023.08.28 CARE/PCIT
「CARE」を学ぶ子育て講座のご報告&ご案内

8月も残すところあと僅かとなりました。
昨日日曜日は、この一か月間全三回で開催してきた「DV被害を受けた女性のためのオンライン子育て講座~ペアレンティングプログラムCAREを学ぶ」(以下、CARE講座)の三回目を無事に終えました。
今回はCARE講座のご報告とCAREワークショップのご案内をさせていただこうと思います。

昨日の最終日は、親御さんが日々取り組まれた「CAREダイアリー」やお子様の変化の様子をお聞きしながら、三回目のテーマについて学んで頂きました。毎回しっかりと学ばれ、CAREで学んだスキルを遊びの場面を中心に日常生活にも取り入れられた親御さんの努力に心より敬意を表します。
親と子の間に笑顔が増えることは、私達にとって何より嬉しいことです。これからもCAREを親子に届けてゆければ・・とエンパワーされました。ご参加くださいました親御さん心より感謝申し上げます。

ちなみに、私がCAREの取り組みはじめた動機には日常の臨床活動が原点にあります。
カウンセリングでは、トラウマからの回復と癒しのお手伝いをしていますが、複雑なトラウマの背景には子どもの頃の愛着のトラウマ、傷つきが少なからずあります。臨床では愛着の傷つきの修復に取り組んでいますが、トラウマの世代間伝達予防のためにできることを・・と始めたのがCAREやPCITの活動です。子どもたちが大人と温かい関係性(愛着の絆)を築いていけるようにと願っております。

さて、CAREの内容を少し紹介させていただきます。
CAREとは、Child-Adult Relationship Enhancementの頭文字をとって名づけられたもので、「子どもと大人の関係を強める」ペアレンティング・プログラムです。プログラムは2つのパートに分かれており、前半は「子どもとよりよい関係を築くためのスキル」、後半は、子どもがより大人の言うことを聞きやすくなるための「効果的な指示の出し方」について、体験的に学んでいただく内容となっています。

大切なポイントは、まず前半で学ぶ「よい関係性」という土台があってこそ、後半の「よい指示の出し方」が役立つということです。なので、まずは前半で学ぶ「よい関係性」を築くためのスキルを習得いただくことが大切となります。子どもが大人の指示に従うのは「強制」ではなく、子どもが大人を信頼できることが大切なのです。

CAREプログラムについてもっと知りたい方、学びたい方は、CARE-Japanホームページをご覧ください。全国各地域のCAREファシリティターがCAREワークショップを提供しております。

なお、女性ライフサイクル研究所では、少しずつの歩みですが、CAREの普及に取り組んできました。研究所主催の専門家向けワークショップは2015年より毎年開催、この3年間はコロナ禍によりお休みしていましたが、今後また再開できればいいなとスタッフと検討中です。
また、地域の子育て支援機関、女性支援施設、社会的養護施設等など、講師として地域に出向き、専門家向け向け、親向けのCAREワークショップを提供してきました。こちらもコロナ禍で一旦ストップしておりましたが、昨年より対面でのワークショップもご依頼を受けています。これからも、地域で子どもと関わる支援者の皆様にぜひCAREを学んでいただき、支援に役立てていただけければいいなと願っております。

現在は研究所では、CAREファシリティターも私を含めた3名に増えました。9月末には4名になる予定です。ご要望がありましたら、ファシリティターが地域に出向きますので、ぜひCAREを学ぶ機会をもっていただけましたら幸いです。


講座第二回目(8月6日)、研究所にて。

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