- 2018.09.17 グループ/講座
- 9月のセルフケアグループと女性のトラウマ読書会
この度の西日本豪雨、台風、北海道地震によりお亡くなりになられた方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
前回のブログからあっという間に2カ月が経ってしまいました。まだ蒸し暑さがあるものの秋の気配を感じる今日この頃です。夜には虫の音が聞こえてきます。
昨日は1日、研究所にてグループでした。8月はグループがお休みでしたので2カ月ぶり。
午前のセルフケアグループのテーマは「不安をかきたてる感覚を和らげ慰める」。トラウマ反応のひとつ回避に対処するために、アートセラピーの手法(今回はコラージュ)を用いて肯定的な感覚を呼び覚ます「安息の本」を創りました。
匂い、音、味、手触り、光景と、心地よい感覚の経験をリストアップした後、さまざまな雑誌の写真から好きな写真を選び、スケッチブックに貼っていきます。私もこのアートワークを何度かやったことがありますが、とても簡単でいて楽しいのでお勧めのワークです。カウンセリングの時間にアートワークをすることもありますが、創造性は回復の推進力になると感じます。
午後の『生きる勇気と癒す力~性暴力の時代を生きる女性のためのガイドブック』読書会では、第2章「癒しのプロセス」のなかの「記憶の糸をたぐる」について読みあいました。
記憶が戻ってきそうでつらい時の対処方法について、参考になればと本書から一部、紹介したいと思います。
記憶が戻ってきそうだと感じたら(p91より)
★安全な場所を捜す。
家の中で安心できる場所か親しい友人の家にいきましょう。
※家の中に恐怖を感じたときに行ける安全な場所をつくっておきましょう。その場所にいる限り、
自分自身や他者を傷つけない、自分は安全だ、という取り決めをしておきます(p215)。
★支えてくれる人に電話する。
★抵抗しない。
一番いいのは落ち着いて、無理に抑え込もうとしないこと。
(私が思うに・・、落ち着くためには「今、ここ」とのつながりが必要だと思います。ゆっくり息を吐いて呼吸に集中する、外の景色を見渡すなど、トラウマ記憶のなかに入り込まないように、意識を「今、ここ」につなぎとめましょう)
★それは記憶にすぎないこと、ということを意識する。
それはずっと前に起きた記憶です。今虐待されているわけではありません。
★自分を慰める
思い出すというのはとても不安な体験です。自分をいたわるために何かステキなことをしましょう。
※自分を慈しむ方法の例・・「大好きな映画を観たり、本を買う」「週末に気に入った場所に出かける」「部屋中に自分を肯定する言葉を貼っておく」「ちゃんと朝食を食べることで自分を大切にする」「紅茶を入れ、寝ながら本を読む。また上等のバスオイルを入れた熱いお風呂に入って本を読む」「なるべく自然に接し、ハイキングやスキーをする」「文章を書いている」・・など(p201より)
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