- 2016.10.23 学び-ワークショップ他
- 複雑性悲嘆の心理療法について学ぶ
10月も毎日があっという間に過ぎていきます。
先週は、東京の国立精神・神経医療研究センターで開催された「複雑性悲嘆の認知行動療法研修」に参加しました。
大切な人を失ったとき、「急性悲嘆」と呼ばれる反応が起こります。
悲しみと切望を伴う心の痛み、信じられない気持ち、思慕、怒りや抑うつなど様々な感情が生じたり、他の人が目に入らなくなったり、思い出させるものを避けたり、現在の生活から切り離されている感覚や無感覚が起こると言われています。
こうした悲嘆は普遍的なもので、自然な反応です。支えてくれる人がいて、悲嘆の過程を共に歩んでくれる人がいることで、時間の経過と共に少しずつ回復していくものです。喪失の現実を受け入れ、亡くなった人を心の中に位置づけていくと言われます。
しかし、何年たっても深い悲しみや苦痛などが軽減せず、生活に支障や障害が出ていたり、人生に目的や意味、喜びや満足がない・・という場合、「複雑性悲嘆」という心理状態にあると考えられます。研修では、複雑性悲嘆の治療として、悲嘆症状を解決して自然な回復を促進するための認知行動療法を学びました。
セラピストとして大切なのは「ともに歩むこと、コンパニオンシップ(companionship)」。
この言葉が一番印象に残りました。心を寄せてともに歩むこと、大事にしたいと改めて思いました。
複雑性悲嘆のための筆記療法というのも研究されているそうです。外出がむずかしい方でも電子メールで利用できるというのはいいなと思います。また学ぶ機会があればと思います。
ガーデンシクラメン、スタッフが寄せ植えをしてくれました♪