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所長のブログ~ただ今修行中

2017.05.14 ソマティック・エクスペリエンシング®
SE紹介ワークショップ&ポリヴェーガル理論を学ぶワークショップを開催しました!

今日は、東京より浅井咲子先生にお越しいただき、トラウマへのソマッティク・アプローチを学ぶワークショップを開催しました。

午前中はソマティック・エクスペリエンシング(以下、SE)イントロ・ワークショップ。SEプレゼンターであり、SEトレーニングで多数のアシスタントを務めてこられた浅井咲子先生から、SEの基礎となっているトラウマの心理・生理学的な基礎理論と方法を、ビデオの映像も交えながら、とてもわかりやすくお話いただきました。
  ※SEについてはこちらをご参照ください⇒

午後はSEと関連が深いポリヴェーガル理論 (多重迷走神経理論)について、ワークやゲームもご紹介いただき、楽しく体感しながら学びました。

研究所のスタッフも参加しましたが、皆で一緒にSEやポリヴェーガル理論を学べ、とても有意義な時間でした。日常を離れて、リラックスしてくつろぎながら充実した学びの時間を持つことができて、有り難く思います。また頑張ろう~というエネルギーももらいました。口コミでご参加くださった皆様からも、居心地よく学ぶことができた等、嬉しい感想を聞かせて頂きました。ご参加くださった皆さま、大阪までお越しくださった咲子先生、ありがとうございました! 準備や片付けまで力をかしてくれたスタッフにも感謝。

さて、ワークショップが終わり、後片付けが終わった後は、来週日曜日から始まる「女性のためのセルフケアグループ」の打ち合わせをしました。このグループは、トラウマの影響に対してアートセラピーの手法を使ってセルフケアに役立ててもらおうというものですが、自己調整を学んでいただけるようSE的なスキルも紹介しています。その一つとして、イメージと身体感覚(フェルトセンス)をつなぎ、「今、ここ」につながれるように、工夫しています。

まだ現在参加者受付中ですので、関心のある方はお気軽にお問い合わせください! 詳しくはこちらをご覧ください⇒


           研究所のグループルームから。咲子先生ありがとうございました!
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2017.04.29 トラウマ
子どものためのトラウマフォーカスト認知行動療法を学びました

4月29日・39日の二日間、東京で開催されている「トラウマフォーカスト認知行動療法・アドバンストレーニング」に参加しました。講師はTF-CBT国際トレーナーのDavid先生。

トラウマフオーカスト認知行動療法(TF-CBT)は、トラウマを体験した子どものための治療法で、トラウマ体験と関連する精神症状をもつ子どもたちの最も効果的な介入の一つとして認められています。
子ども期のトラウマ体験には、性的虐待、身体的虐待、DV、地域の暴力、大切な人との死別やトラウマ性喪失、自然災害、人為災害、交通事故、火事、その他医療トラウマなどが含まれます。

TF-CBTのトレーニングに初めて参加したのが、ちょうど5年前。時間がたつのは早いです。今回のアドバンストレーニングでは、発達障害、複雑性トラウマ、トラウマ性悲嘆を有する子どもへのTF-CBTがテーマでしたが、新しく学びながら、自分のなかでこれまでの実践を振り返り見直す時間となりました。

子どもがトラウマを乗り越えて成長するレジリエンス、レジリエンスを引き出し強めるTF-CBTはとても勉強になりました。特に性的虐待を受けた子どもと養育者、DVに晒された母子の支援に役立てていけれるよう、少しずつでも学びを続けていければ・・と思いました。参加できてよかった、ありがとうございました!

          会場の東京都ウイメンズプラザ。素敵な空間でした。IMG_2257 (2).jpg

2017.04.18 トラウマ
4月の内部研修は・・「解離」を学ぶ

今日は、月一回の内部の臨床研修の日。

スタッフそれぞれが昼間の仕事を終えた後、夜に集まるので時間は短いけれど、継続は力なり!
毎月、少しずつでも積み上げることで、皆がメキメキとスキルアップされていることが本当に素晴らしい~と感じる、嬉しい時間です。今日も、お茶とおやつをつまみながら、充実した時間はあっという間に過ぎていきました。

今日のテーマはスタッフの希望で「解離」。解離を理解することが、トラウマ臨床のキーポイントとなるので、とても重要です。新スタッフには新たな知識を学んでもらい、先輩スタッフは復習する時間となりました。

トラウマが神経系にどのように影響を与えるか理論を学び、簡単なワークでは、自分自身の身体への「気づき」を高めながら、自分の身体におこるストレス反応、リラクセーション反応、その変化に気づいてもらいました。身体のもつ自己調整力やレジリエンス(回復力)に少しでも触れてもらえたら嬉しく思います。

こうして皆で一緒に学びあう時間は、グループの相互作用によって新たなものが生まれる創造的な場でもあります。今年度は「解離」をテーマに、一年かけてコツコツと研鑽を積んでいきたいと思います。

            グリーンがいきいき! 植物の生命力に元気をもらいます。玄関から。
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             昨日はつぼみだった芍薬が一気に開花し、うっとり。

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2017.04.17 グループ/講座
4月の『心的外傷と回復』女性のトラウマ読書会は・・

昨日の日曜日の午後は、今年度第一回目の『心的外傷と回復』読書会。
第一章の「歴史は心的外傷を繰り返し忘れてきた」を読みあいました。

本書によりますと・・、

心的外傷(トラウマ)研究の歴史は、活発に研究が行われる時期と忘却期が交替し、忘れられてはまた再発見されてきました。19世紀においては三度、第一に19世紀後期のヒステリー研究、第二にシェルショック(砲弾ショック)と戦闘神経症、第三に性的暴力とドメスティックバイオレンスが、それぞれの政治的背景のもと、別個に研究が押し進められました。

1980年代以後になって、ベトナム戦争からの帰還兵の努力によって「外傷後ストレス障害」概念が公認されるようになり、ようやく、レイプ、ドメスティックバイオレンス、性的虐待生存者たちに見られる心理学的症候群も戦争体験者たちに見られる症候群と本質的に同一であることが明らかとなりました。

第一章では三つの心的外傷の研究の歴史を社会的文脈から理解を深めましたが、実はこの三つは切り離せずつながっているということが重みをもって胸に迫ってきました。そして臨床家として姿勢を正す気持ちにさせられました。

4月で三年目にはいった読書会、今年度から、関心をお持ちの方であれば女性の皆さまにご参加いただけるようになりました。一人では読むのが難しいところも、皆で読みあうことで理解を深めあっていくことができると思います。
来月は5月21日(日)13:30~15:00、読み合いは第二章「恐怖」です。詳しくはこちらご覧ください→★

皆さまのご参加をお待ちしております。

                                                         FLCの八重桜が咲きました!
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2017.03.20 グループ/講座
3月の『心的外傷と回復』読書会は・・

週末から三日間、日中はぽかぽか陽気で気分も心地よく過ごすことができましたが、皆さまはいかがお過ごしでしたでしょうか。

土曜日は研究所での面接、日曜日の午後は『心的外傷と回復』女性のトラウマ読書会、その後実家に一泊で帰り月曜日の晩に大阪に戻り・・と、あっという間に連休が過ぎました。

昨日の『心的外傷と回復』女性のトラウマ読書会は、最終章の「共世界」(human commonality)がテーマ。

外傷的事件は個人と社会とをつなぐきずなを破壊します。トラウマ体験の中核は孤立無援感と無力化であるため、トラウマからの回復は「つながりの回復」とエンパワメントにあります。この章では特に、グループ体験の治癒力と、回復の段階ごとのグループについて学びました。

被害者は、ある人が惜しみない度量で自然体で示してくれた、ごくふつうの愛他性(相手の身になって考え相手本位で行動すること)によって、それを鏡として自らの失われた部分を認め、それを取り戻し、そしてその瞬間から人間の共世界(human commonality)に再加入しはじめると言います。

社会のきずなの取り戻しは「一人ではない」という発見を以て始まり、この体験が確実、強力、直接的なのはグループをおいて他にはないと、著者のハーマンは言います。グループの治癒力はその「普遍性体験」にあります。

私自身はこの章を読みながら、女性ライフサイクル研究所の過去から現在までの「グループ体験」が頭の中を駆け巡り、次年度に計画しているグループについても思い巡らせました。

・・・その背景には、ちょうど先日、研究所とNPOについて話を聞きたいと、台湾からのお客様があり(村本が台湾の女性支援機関を訪問したご縁です→★)、1990年から現在までを振り返ると同時に原点の感覚を思い出したことにもよります。

原点の感覚とは、「個人的なことは社会的なこと」と本当にいろんなこと、女性としての体験を語り合ったことです。当時は子育てについて悩み、仕事と子育てに葛藤を抱えていましたが、語り合う中で、「私だけじゃないんだ」「一人じゃないんだ」と普遍性の体験を実感しました。それは、私は私らしく生きていいんだと自己肯定感の回復へとつながりました。それはシスターフッド(女同士の友情)によって支えられていました。
・・・そんなことをこの数日振り返りながら、これからのことを思いめぐらしていました。

読書会が終わった後、4月から3クール目がスタートする読書会の持ち方について、スタッフで話し合いました。この二年間は、私たちが支援者の方と共に本書を元に勉強しシェアすることに重きを置いていましたが、4月からは少し間口を拡げて開催していくことになりました。

この読書会が、虐待、DV、性暴力被害者のトラウマと回復について関心をもっている方々が人や社会とつながる一つの「場」として、提供できればいいなと思います。

この一年、春、夏、秋、冬が過ぎて、また新たな春が訪れました。一つのサイクルが巡り、4月からまた新たなサイクルがスタートすることをしみじみと有り難く、嬉しく思います。


             昨年の10月から次々と新しい芽が出て、花を絶やさず咲き続けてきたシクラメン、すごい!
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2017.03.01 講師活動
女性のトラウマと回復、講師を務めさせていただきました

 今日は、愛知県の女性問題相談員ネットワーク事業研修にて、「続 女性のトラウマと回復~女性のDV被害者の方のために、そして、とともに~」と題して講演を務めさせていただきました。

 昨年3月初め、初めて伺ってから早一年。今年も講師としてお声をかけて頂き光栄です。昨年は、DV虐待の暴力の影響から回復するために「安全なコミュニティとのつながりを回復すること」をテーマにお話させて頂きました。

 今年も、昨年のアンケートによるフィードバックを受けて、引き続き「安全なコミュニティへの生態学的橋渡しを考える」を目的に、「コミュニティ心理学的支援からみたコミュニティ介入」と「支援者の二次受傷とセルフケア」についてお話させて頂きました。100名近くの女性相談員さんが熱心に聞いて下さり、真剣なまなざしに、私もとてもエンパワーされました。

 講師としての仕事をさせて頂く機会は、自分の臨床を相対化して振り返る機会になります。何を一番に伝えたいか、と考えていくと、日頃大事にしていることを再認識したり、不足していたことや他の選択肢に気づかされます。

 大事にしていることは、安全、安心、つながり、そして信頼関係を築くこと。支援に答えはありませんが、当事者の方と共に、一緒に「回復への道」を見出していけるよう、試行錯誤しながらも、その過程を共に歩んでいければ・・と改めて思いました。

 DV被害女性、DV家庭で育った子どもが安全に安心して暮らしていくために、コミュニティの資源が増え、充実していくことを願いながら、私にできることをコツコツと・・積み上げていけるといいなと思います。

 私もまた頑張っていこうと力を頂きました。貴重な機会を頂きまして、ありがとうございました!
ご担当者の方のご尽力にも感謝いたします。

                 雨のなか、風情がありました。
                 帰りに立ち寄った名古屋城より
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2017.02.20 グループ/講座
2月の女性のトラウマ読書会は・・

昨日、2月19日(日)の午後は、『心的外傷と回復』を読む、女性のトラウマ読書会でした。
今回は回復の第三段階「再結合」がテーマでした。

回復の第一段階の「安全の確立」、第二段階の「想起と服喪追悼」(トラウマ的な出来事の記憶を再構成し人生に統合する)の後には、回復の第三段階は「再結合」が課題となります。

第三段階では、外傷的な過去の出来事に決着をつけた後、未来を創造するという課題が待ち構えています。新しい自己を成長させ、新しい人間関係を育て、自分を支える信念を改めて発見することが課題です。新しく創った安全の基地から出て、世界に積極的にかかわり、試行錯誤し、現実生活の場で力を持つことに取り組みます。そして、自分自身と和解すること、他者との信頼関係を深めること等について、学びました。

この章の最後には、心理学者メアリー・ハーべイの「トラウマ解消の7つの基準」が紹介されています。

第一はPTSD症状が管理できる範囲に収まっていること
第二はトラウマ記憶と結びついている感情に耐える力をもつようになっていること
第三は記憶の支配権を持つようになっていること(思い出すかどうかを自分で選択できる)
第四はトラウマ的出来事の記憶が首尾一貫した語りものになっていること、それに相応した感情が結びついていること
第五は自己評価の損なわれた分が回復していること
第六は重要な対人関係が再建されていること
第七は意味と信念の首尾一貫したシステムが再建され、外傷ストーリーも包含していること

トラウマの解消に完全はなく、発達の新しい段階に入るとトラウマ記憶が蘇り症状が再発することもありえます。といっても解消のもっともよい指標は、生活のなかで楽しみを味わう能力と自分以外の人々との関係に全面的に入る能力とを取り戻しているかどうかです。過去よりも現在と未来に多くの関心をもち、世間に近づくのに恐怖よりも讃嘆と畏怖とを以てするようになると言います。

毎回、読み直すたびに気づき、発見があり、日頃の臨床を振り返る機会になっています。
しかしこれは決して一人ではできないこと。グループで話あうからこそ生まれる気づきであり、発見であり、自分のなかに消化されていくのだと思います。今回もそれを実感して、「わかちあう」ことができることは本当にありがたいことと、参加者の皆さまに感謝です。

一年を通して読み進めてきた『心的外傷と回復』読書会も、来月はいよいよ最終章です。
次回のテーマは「共世界」。グループについて、つながりの回復について・・振り返ることを楽しみにしています。

なお、ハーベイによるトラウマからの回復の定義については、当研究所のホームページでも紹介しています。関心のある方はこちらも合わせてお読みください。
→「生態学的視点から見たトラウマと回復」(ハーベイ著、村本邦子訳)
→「トラウマからの回復とレジリエンス・モデル~回復の三段階と八次元


            この日、女性ライフサイクル研究所の前のバス通りから。
                   いいお天気で気持ちよかったです。
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2016.12.26 学び-ワークショップ他
ハンズオン・アドバンス講習会で自己調整とレジリエンスを学ぶ

あっという間にクリスマスも終わり、今年もあと5日となりました。

25・26日の二日間は、浅井咲子さん講師によるハンズオン・アドバンスクラス講習会を開催しました。このアドバンスクラスは、今年の6~7月に開催したハンズオン講習会で(前回の様子はこちら)、アドバンスクラスをぜひ!!という参加者の皆様のご要望により実現しました。

トラウマの影響から自己調整とレジリエンスを取り戻していくために、トラウマの生理学的理解を基礎に、神経系、内分泌系、免疫系にハンズオン(触れること)でアプローチする方法を学ぶこのクラスは、本当に興味深く、身体への知的好奇心、探求心も刺激され、とても満足いく時間でした。また少人数で学ぶクラスのため、和気あいあいとした雰囲気のなか、質問したいことがいつでも何でも聞くことができるのも有り難かったです。

この日、自分自身がでタッチを受けられることも楽しみにしていましたが、タッチはとても心地よく、すぐにストンと寝入ってしまいました。起きた時はスッキリ。毎晩、腎臓へのタッチを自分でしながら寝ていますが、やはり人にしてもらうと違います。タッチでしか感じられない身体感覚や変化はとても興味深いです。

昼休みなど参加者の皆さまとのお喋りも楽しく、一緒に学ぶ仲間がいることを有り難く思いました。遠方より大阪までお越し下さり、惜しみなく教えて下さった咲子先生、オフィスを貸してくださったHさん(今回は研究所が面接使用中のため)、参加者の皆さまにも感謝です。また来年も学べることを楽しみにしています。

             25日の帰り、クリスマスケーキをホールで奮発
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2016.12.11 日々のこと
12月の『心的外傷と回復』読書会は・・

あっという間に12月も三分の一が過ぎました。今日は晴れて気持ちのよいお天気でしたが、12月らしい寒い一日。

前回のブログから二週間がたちましたが、この間、外での活動では、11月末に保育所での保護者向け講座「イライラしない子育て」の講師を務め、先週末は京都に出向きアタッチメント・セミナーに参加しました。そして本日午後からは、『心的外傷と回復』女性のトラウマ読書会。今日は第8章の「安全」を読みあいました。

「安全」とは、身体の安全、環境の安全のことで、トラウマからの回復過程における最初の課題となります。回復の第一段階の課題「安全の確立」は、まず身体の自己コントロールに焦点をあて、次第に環境に焦点を移すと言います。睡眠、食欲、運動、PTSD(外傷後ストレス障害)のマネージメント、自己破壊的行動のコントロールなど身体のコントロールに始まり、安全な生活状況を樹立し、経済的安全をはかり、自己防御計画をたてることが課題となります。

「いかなる人も独りだけで安全な環境を打ち立てることは不可能である」ので、「適切十分な安全計画をつくるには社会側の支援が不可欠」です。外傷症候群は総合的な治療として、生物学的、心理的、社会的要素のすべてに対して行わなければならないと言います。

トラウマ記憶に取り組む前に、「安全を確立」し安定化をはかることの重要性と、そのためには社会的支援が必要であることを再確認しました。

ところで、読書会などグループや講座は、研究所のグループルームで行っていますが、今日はとても温度が下がっていたので、エアコンと暖房カーペットに加えて「ひざ掛け」も用意。下から体がポカポカ温まり、まるで皆でコタツに入っているようで、心もほっこり。寒さが厳しいときほど、人と一緒に温もるっていいなぁ~と、身も心も温まる時間でした。次回の読書会は来年一月です。

              アタッチメントセミナーの帰り、京都駅ビルから
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2016.11.13 グループ/講座
11月の『心的外傷と回復』読書会を開催しました

今日も朝からいいお天気。日中の最高気温は22.8度と温かい一日になりました。
午後は『心的外傷と回復』読書会。今日の読み合いは「第七章 治癒的関係とは」。

回復のための第一原則はエンパワメントであり、サバイバーが回復の主体でありつづけること、もう一つの原則は自己統御権、自己決定権を取り戻すことであると言います。

「回復は人間関係を網の目にしてはじめて起こり、孤立状態では起こらない。」と、他者との新しい結びを創ることも回復の基礎となります。

そしてこの章では、治療関係において起こる外傷性転移(来談者の情緒反応)、逆転移(治療者の情緒反応)について詳しく説明されています。どちらも良質の治療関係の発展を妨げますが、避けられません。なので予防のためには、クライエントと治療者双方の安全を保障するものとして、治療契約と治療者に対するサポートシステムが大切であると書かれています。

グループで話し合う中で、境界と柔軟性、一緒に話し合うことの大切さを再認識。協働するということについて整理することができました。私にとってこの読書会は、サポートシステムの一つになっています。支援者の方々と学び、体験を共有することで、また頑張っていこうと力づけられています。


次回は12月第二日曜日、回復の第一段階「安全」がテーマです。関心のある方はぜひご参加ください♪

※読書会について詳しくはこちら→支援者支援『心的外傷と回復』を読む~女性のトラウマ読書会のご案内
※トラウマと回復の段階について詳しいことはこちら→トラウマからの回復とレジリエンス・モデル~回復の三段階と8次元

                                     ミントとイタリアンパセリ、植え替えるとどんどん大きくなっています!すごい
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