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所長のブログ~ただ今修行中

2015.06.15 トラウマ
発達トラウマとアタッチメント

 今日からまた新しい週が始まりました。
 この13・14日の土・日曜日は、東京で開催された「発達トラウマ」と「愛着障害」についてのワークショップにいってきました。講師は、SEタッチセラピストのステファン・テレール心理学博士で、発達トラウマとアタッチメントの講義、デモンストレーションを通してのSEタッチの実技や解説など、とても充実した二日間でした。
 
 テレール氏には、SEタッチスキル・トレーニングに参加した際にお世話になりましたが、今回初めてお話を聞かせて頂き、大変感銘を受けました。特に、発達トラウマをご専門とされていますが、ご自身は独身でありながら二人の子どもを養子として育てておられます。「夜は仕事はしません」など、家族(子ども)との生活を大事にした働き方をされているエピソードに、子どもとのアタッチメント(愛着)の絆を本当に大切にされていることが伝わってきました。温かい雰囲気のなか、貴重な学びをさせて頂き、心から感謝の気持ちでした。

 私も、SEタッチスキルを学んだ仲間とともにアシスタントを務めさせていただきましたが、さらにSEタッチの学びを深めていければと思いました。大人の方にはSEタッチを提供させて頂いていますが、今後、子どもさんや、親子さんにも役立てていけるように・・またテレール先生から学べる機会が実現すればなと思います。

 テレール先生の言葉で一番心に残っているのは、「一番大事なのはアチューンメント」。同調し、波長を合わせること。数年前、ボストン・トラウマセンターでの研修においても、アタッチメント(愛着)の回復のために「アチューンメント」はキーワードであったことを思い出しました。SEタッチに限らず、アチューンメントを大切に意識して、臨床に取り組んでいきたいと改めて思いました。

  さて、SEタッチではありませんが、大人と子どもとの愛着の絆を強めることを目的に、子どもと波長を合わせるコミュニケーションのポイントを、CAREプログラムという形で伝えていければと取り組んでいます。関心がある方は、こちらも合せてご覧いただければ嬉しいです! 
  ⇒保護者向けCAREプログラムはこちら、援助者向けCAREプログラムはこちら

                  お食事会場から。東京駅って広い!
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2015.05.29 トラウマ
「性暴力:その後を生きる」に参加して

 今日は一日の仕事を終えた後、講座「性暴力:その後を生きる~SAFER101」に参加しました。講師は、NPO法人レジリエンスの中島幸子さん。「SAFER」とは、性暴力をテーマとしたの支援者向けの研修プログラムで、私が今日参加したのはその基礎講座です。NPO法人レジリエンスさんが出版されたDV関係の本は翻訳本も含めて何冊かもっているので、勝手に?親近感を感じながら、初めてお話を聞かせて頂きました。

 中島さんのお話はとてもわかりやすく、性暴力とその影響について大切なことを再確認できました。お話のスタンスは、☆(ほし)さん(レジリエンスでは、何らかの傷つきを抱えているサバイバーの方を、自ら輝ける力をもっている人というメッセ―ジと敬意を込めて、☆さんと呼んでおられます)にしっかりと寄り添い、被害者を理解して傍に寄り添う支援者が増えることで、性暴力をない安全な環境・社会になるのではないかと願う、熱い思いが伝わってきました。心から敬意と尊敬の気持ちをもちました。
 そして、私自身もとてもエンパワーされました。またこれに続く講座もぜひまた受けれるといいなと思いました。学びながら、支援者同士とのつながりができることを願って。

 講座が開催された会場は、大阪のドーンセンター。久しぶりのドーンセンターは静かなたたずまいでしたが、熱い・・気持ちで帰路につきました。次にまたお話を伺える日を楽しみにしたいと思います。
 明日土曜日は、一日面接の日です。落ち着いて一日を過ごせたらと思います。


               本とパープルリボンのネイルシール、ピンバッチ。
                   デザインと色が素敵です!
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2015.01.26 ソマティック・エクスペリエンシング®
タッチスキル・トレーニングに参加しました~その2

 お仕事のお休みをいただいて、トラウマセラピストのためのタッチスキルトレーニング(Touch Skills Trainings for Trauma Therapists)に参加しています。ロサンゼルスで開催されているソマティック・エクスペリエンス(SE)のアドバンスコースの一つです。

 講師のキャシー・ケインは30年以上の経験からこのタッチスキルを創り上げられたと言います。それをこうして学ばせて頂けるなんて、なんて有り難いことかと思います。
 講義、実習ととても興味深く奥が深いですが、もっともっと練習と経験が必要なことを痛感します。少しずつでも学び続けていければ・・という思いを新たにしました。

 明日はあっという間に最終日、夜中にこちらを発ちます。すっかりお世話になっているSEタッチを学んでいる仲間、私が休み中も研究所でいつも通りに仕事をしているスタッフ、応援してくれている家族に感謝しながら、最後の日を充実させたいと思います。
 

                       午後5時半帰り道。夕日をバックにまるで影絵のような風景でした
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2014.09.05 学び-ワークショップ他
CAREプログラムを学ぶ

 昨日から一泊二日で東京へ。CAREプログラムのトレーナー・トレーニングに参加させて頂いた。講師の先生方の熱い講義に実習、実践報告など充実した内容であっという間の二日間だった。

 CAREプログラムとは、子どもと大人の絆を深めて温かい関係を築くことを目指して、米国で開発された心理教育的介入プログラム。はじめてCAREのワークショップ(WS)に参加したのは数年前。CAREプログラムは、子どもとの温かい関わりを築くためのエッセンスを、わかりやすくシンプルに教えてくれて、「これならできそう」「やってみよう」と思える方法でとてもいいな・・と印象に残る。時々、カウンセリングのなかで紹介することもあったが、もっと効果的に伝え、学んでいただくのにはどうしたらいいかな・・と思っていたので、今回トレーニングで詳しく学ばせて頂くことができて、とても有り難い。
  子育て中の親御さんへの個別の働きかけの他、グループでの実践や、里親さん、保育所、児童養護施設、母子生活支援施設、海外で暮らす保護者や保育者向けの実践など、いろいろな実践報告も聞かせていただき興味深かった。予防的な取り組みとしてコミュニティ介入としても素晴らしいなと思う。
 
 早速帰りの新幹線のなかで、「どんなふうに役立てていけるかな~」と考えていると覚醒して、珍しく一睡もせず!、あっという間に新大阪に着いた。まずは臨床現場において、必要としている方に必要な情報や知識を伝えていければと思う。

★CAREプログラムについてはこちらをご覧ください⇒CARE-Japan




2014.06.26 ソマティック・エクスペリエンシング®
タッチスキル・トレーニングに参加しました

 お休みをいただき、ロサンゼルスで開催されたトラウマセラピストのための「タッチスキル・トレーニング」に参加。SE(ソマティック・エクスペリエンス)の本場米国では、SEトレーニング終了後も更なる学びとスキルアップのために様々なワークショップが開催されているが、今回、SEをベースにおいたタッチスキル・トレーニングに参加させて頂く機会を頂いた。
 トラウマの生理学、ポージェスのポリヴェーガル理論を基礎においた新しい情報や知識、スキルを学ぶ機会は、とても刺激的で充実した時間で、あっ~という間の四日間だった。トラウマ後のストレス反応を修復し、自己調整する力、回復力を増すために役立つ知識と技術を学び、体験させて頂けて、今も感動と心からの感謝でいっぱいである。

 帰国後早速仕事に戻っているが、思いのほか疲れも出ず、エネルギーを感じると同時に、安定していて、不思議なくらいに落ち着いていられている。新しいことを学べた喜びによる興奮(覚醒)と、温かく寛容で丁寧なサポートを頂いた安定感(リラックス)の両方がミックスされている感じ。 
 ポージェスによれば〈社会的なつながりがある状態で、人は安全と感じられる〉ということなので、今まさにそれを実感。

 共に学ぶ機会を提供してくださり、また共に学びと体験を分かち合った素晴らしいSE仲間の皆さま、サポートしてくださった通訳の皆さま、温かく受け入れてくださった先生や参加者の皆さま、留守中もサポートしてくれていた研究所のスタッフ・・と皆さまに感謝。この学びを消化吸収して、臨床に役立てることができれば・・と願っている。

               サンタモニカビーチにて。サンセットが美しく、心が洗われるようでした
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2014.06.06 学び-学会・研究会
フォトボイスを体験して

今日は、立命館大学で開催された日本コミュニティ心理学会第17回大会のプレ・ワークショップに参加。タイトルは「フォトボイスとフェミニスト・アクション・リサーチ~プラクシスをめざして」。耳慣れない言葉だが、写真を使ったコミュニティ・アプローチの一つとしてぜひ学べればというのと、講師の吉浜美恵子さんが取り組まれている被災者支援活動にも関心をもって参加する。
 

吉浜美恵子さん(ミシガン大学社会福祉学大学院教授)は、震災後から三年、東日本大震災で被災した女性たちに、フォトボイスを使うことを通して、防災、災害対応、復興などに関わる課題やニーズを掘り起こし、解決のために共に考え、アクションを起こし、政策や支援につなげることを目指して活動されている。

午前は、アクションリサーチ、参加型リサーチ、フェミニスト・リサーチについて演習を通して学んだあと、昼休みに実際に自分で写真を撮ってみる。お題は「ジェンダー」。午後はグループごとに写真をプロジェクターで映し出してのシェアリング。撮影者の伝えたい思いや考えを聞くと共に、メンバー写真を見て感じたことをシェアし、最後に撮影者が伝えたいと思ったこと、思いや考えを聞くというもの。それぞれの観点に、なるほど~とうなづく。なかなか面白かった。

あっという間の一日だったが、この手法をぜひ何かに活かせることはできないかな・・と思う。とても興味深かったので、ぜひまた体験したいし学んでみたい。

ワークショップが終わった後は、明日開催されるフォトボイスの展示会の準備をされているフォトボイス・プロジェクトのスタッフの皆さま(http://photovoicejapan.org/ )、大会の準備委員の皆さまに混じり、少しお手伝いをさせていただいた。そして最後に、展示された被災地の女性たちのフォトボイスを鑑賞させていだたいた。しみじみと女性たちの声が伝わってくる。

吉浜美恵子さんは、1991年に「夫(恋人)からの暴力調査研究会」を立ち上げ、1992年に我が国初のDVの全国調査、そしてさまざまな調査研究もされている。そして今はこうして継続して被災女性の支援に関わっておられるのも、ほんとにすごいなと思う。種をまいて育て、育った方が今度は引き継いで・・と地域でグループができているのも素晴らしい。

女性ライフサイクル研究所のことも知ってくださっていて、スタッフの方からは、年報も何冊か読んだことあるよ・・と声をかけて頂いた。本当にありがたいことと、「つながり」を感じて、とても力づけられた。
いろんな方々との「つながり」に感謝しながら、また自分にできることを続けていこうとしみじみと思う。

                                   

2014.05.25 学び-ワークショップ他
PCITアドバンスワークショップ、参加しました

 5月24・25日と二日間、東京で開催されたPCIT(親子相互交流療法)アドバンスワークショップに参加させて頂いた。昨年11月にPCITイニシャルワークショップに参加してから、早半年。PCITをどんなふうにスタートさせられるかな・・と思案するうちにあっという間に日が過ぎてしまったが、今回、より臨床場面を踏まえて学ばせて頂き、エネルギーと希望をいただいた。

 PCITという心理療法を知ったのは、数年前。DVがあり別居/離婚するも、子どもに問題行動が出てきて困っているという母親の相談や、子どもが言うことを聞かない等子どもとの関わりに困難を抱えている母親の相談を受けるなかで、親子の関係性に直接働きかけられるような方法があればなと・・思っていた。その頃、PCIT~子どものこころや行動の問題に対して、親子の相互交流を深めて、回復に向かうよう働きかける行動療法~を知り、とても温かくてサポーティブで親も子もそれぞれが自信がもてるようになる療法だなと感銘を受けた。そして、ぜひ学びたいという念願がかない、昨年から学ばせていただいている(⇒2013年11月号NL特集「温かい関係性を育む」)。

 実際には新しいことを取り入れ、取り組むのには準備も時間もかかる。でも、必要な人に必要な情報や援助が届けられるよう、一歩ずつ歩みを進めていければと思う。お母さんと子どもの笑顔を励みにして。

 ★PCITについて詳しいことはこちらをご覧ください⇒PCIT-Japan

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