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FLCスタッフエッセイ

カウンセリング
安全な場所を創る

西 順子

 カウンセリングのなかで、セルフコントロール技法として「安全な場所のイメージを創造する」というイメージを使った方法をよく使う。「その場所にいけば・・安全で穏やかに感じられる場所のイメージを思い描いてください・・」で始まり、イメージと五感で感じながら、トントントン・・とバタフライハグというタッピングをする(EMDR技法の一つ)。想像していただくその安全な場所のイメージは、お一人お一人にとって意味深い、大切なもの。かけがえのないもの。私も一緒にイメージさせて頂きながら、その方のイメージを大切にして、それを十分味わって頂けるようお手伝いしている。

 この技法はイメージだけでも有効だか、絵に描くとさらに癒しをもたらしエンパワーしてくれるものとなる。大阪本社にて月一回全五回で「女性ためのセルフケアグループ」を開催しているが、そのうちの一回が「安全な場所のイメージを創る」というテーマ。安全な場所のイメージを絵に描いていただくものだが、絵に描いているうちにイメージが変化していくのもユニーク。イメージの世界ならいつでもどこでも行ける・・そして感じられるって、イメージの力は素晴らしいなと思う。絵を描いているとき、また絵を見せて頂くときも、その「場」が、とても温かく優しい空気で包まれるように感じられる。その「場」の空気感が私自身もとても好きである。

 さらにグループに参加くださった方々が、このグループの場を「居心地がよい場所」「居場所」と言ってくださる。そのように感じていただけることが本当にありがたく、やっててよかったと安堵感が広がる。またこれからも居場所としてあり続けられるよう、この場を大切にしていこうという思いを新たにする。
 
私がカウンセリングをしている大阪本社の部屋には窓があるが、残念ながら都会の一室のため外の景色は見えない。この窓から空が見えるといいのになぁ・・と思うが、ないものねだりをしても仕方がないので、いろいろと部屋の工夫している。絵や植物を飾ったり・・(結局は自分が気に入ったものになるが)。来談して下さる皆さまが、この部屋で落ち着いて心地よく過ごせるようにと願っているが、「この部屋にくると落ち着きます」「安全に感じる」・・と言っていただくことがある。そう思ってくださり有難いな・・と私自身もほっとする。理想的な部屋ではないが、それでも「心地よい」と来談して下さる皆さまに感謝して、よりよいセッションを提供できるように努力していければと思う。
 
「安全な場所を創る」テーマは私にとってライフワークの一つと言える。カウンセリング、グループと、これからもこの場所を大切に、来談して下さる皆様にとって、安全で、心地よく、居心地のよい場所の一つとなれるよう、これからもこの場を大切にしながら努力していきたい。

(2013年10月)

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